麗王別姫-れいおうべっき-あらすじ-最終回(82話)-結末は!?

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キャスト情報など、最終回までの感想を全話配信します。



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クルミットです♪
張皇后の簒奪計画を粉砕し、ようやく李俶は皇帝に即位しました。
珍珠を取り戻し、公主も生まれ、これから失われた日々を取り戻そうとした時、珍珠の体はすでに限界に達していたのでした…

珍珠は李俶のそばで人生を終えるのではなく、その余命を李俶に知らせずに、一人離れて旅立つ決心をしています。唐の民のために、皇帝の務めに専念してほしいという珍珠なりの思いやりです。ところが李俶はそのことを知ってしまいました…

今回は82話、とうとう最終回です。
二人の物語はどんな結末を迎えるのでしょうか。しっかりと見届けていきましょうね~♪

【麗王別姫】(ネタバレあり)

82話「すべては唐のために」

李俶は珍珠を連れて、かつての思い出の小屋にやってきた。
刺客に追われて崖から落ち、たどり着いたこの小屋で、珍珠は太湖の君が李俶だったと打ち明け、初めての夜を迎えた、二人にとっては懐かしい思い出詰まった場所だった。
李俶はそこで自ら粉をこねて「門外不出の手製料理、長寿麺」を作り、長生きの願いを込めて珍珠に食べさせるのだった。珍珠は「これから毎年誕生日に作ってくださいね」と言い、李俶もそれに応えて、二人は決して果たされない約束を交わすのだった…
皇帝が自ら、不器用な手つきで一生懸命あんな風に麺を作ってくれたら、それだけでもう何も言えませんよね…。でもあの小屋をきっちり整えたのは風生衣だと思う…

李俶は依然、珍珠の皇后冊立の件で一歩も退かず、そのため即位の礼が延期されている状態になっていた。李泌たちは説得につとめるが李俶は聞かず、双方の対立が深まっていた。
そこで珍珠は「あなたは唐の皇帝なのだから、家よりも国を優先するべき」と説得する。李俶は珍珠の皇后冊立を断念したものの、皇后を空位のままでおくことにして、何があろうと珍珠と共に天下を背負う、と決意を語る。
李泌も李俶も折れなくて「皇后空位」という落としどころで珍珠にわざと退かせた感じが李泌の毎度の手法で、どうもこの人の硬さが最後まで好きになれませんでした~

珍珠は李俶に、転地療養するので1年半ほど長安を留守にする、と切り出す。病弱の上にお産で消耗したのに、寒い長安では体調が回復しないので、南方で療養するのだという。それが嘘だと知っている李俶は、本心では止めたいが、林致の言葉を思い出して耐えて送り出すことに。さらに珍珠は、天涯孤独で傷ついている靖瑶のことを、今までずっと李俶を支えてきたことを思い、遠ざけないでくれと頼むのだった。
珍珠の本心を思い、李俶は「どこに行こうとこれだけは忘れるな、私は君を待っている」と言う…
隠し事は無しに、とか結婚後言っていたこの二人、結局は珍珠の嘘と隠し事と独断が二人の将来を分かつことになったんじゃないかと思われてなりません…

李俶は即位の礼の準備を進めているが、旅立つ珍珠のことが気になって開始を遅らせてしまう。即位の礼が終わった後送りたい李俶だが、珍珠は「君を千里送るとも、終には須らく別すべし」と言って、国事の方が大事ですとたしなめる。李俶は「君が戻るまで皇后の座はずっと空けておく」と誓うのだった。
離れがたい気持ちを抑えて、珍珠は李俶に冠をかぶせ、即位の礼に送り出す…
西暦762年宝応元年、即位した李俶は李豫と改名。皇帝・代宗の誕生である。
「君を千里~」は珍珠が可汗にも使っていたフレーズですが、有名な言い回しで、「どれだけ君を送ろうと最後には必ず別離が来るから、ここで別れよう」という意味だそうです

珍珠は眠る适と昇平にも別れを告げていた。素瓷は最期の時までそばに居させてほしいと訴えるが、珍珠は幼い二人を託せるのは素瓷だけだと言う。
長く仕えてきた二人は抱き合って別れを惜しみ、そして珍珠は皇宮を後にする…
このパターンの素瓷との別れ何回目でしょうか。そして适はまだ母親の記憶があるけど、昇平は生後一か月で母親を失ってしまうのですね…

珍珠は皇宮を出る馬車に乗り込もうとしていた。その御者に李俶が扮していたが、珍珠はそれに気づかない。珍珠の乗った馬車はやがて「酔仙楼」の前にさしかかる。馬車を止めさせると、女将が酔仙醸の口上を述べている。二人が出会ったあの日のように… 
珍珠は李俶の姿を見たように思うが、次の瞬間には消えていた。
李俶はそのまま御者を交代して、珍珠の馬車が去っていくのを見送るのだった。
そして時は流れ… 丘の上から唐の大地を見下ろす李俶がいた。この手に得たもの、そして失ったものを、一人思うのだった…
李俶が李白の詩を詠んだ「酔仙楼」ですが、李白は李俶が即位した年の冬に亡くなっています。万事通は乱を生き延びて元気でしょうか。何かすべて懐かしく思えますね…

82話の感想

最終回、いかがだったでしょうか。
「なぜ珍珠は去らなければいけなかったか」を考え始めると、かなりイライラもやもやがたまるラストだったように思われます。
そんな無理やり去らなくても、という思いはどうしてもしてしまうのですよね。もし本当に李俶がまったく知らないままで珍珠が去っていたら、手紙でごまかされることなどなく、途中で探しに行くなり会いに行くなりして、本心を悟ることもなく大騒ぎになっていただけなんじゃないでしょうか。それで知っていて黙っていた靖瑶を許せなくなるのでは… 
それでも最終話のタイトルにもなっている「すべては唐のために」という思いの珍珠の選択を知ってしまうと、李俶も皇帝となった以上、受け入れるしかなかったのですね。
後を託された靖瑶にとっても、かなり茨の道だと思います。誰も幸せになれない選択ではなかったのか、と思ってしまいますよね~

李俶が多くの犠牲を払って手にした皇帝の座ですが、ドラマの中で安寧の世をめざした李俶は、実際には明君だったとは言えないようで、即位間もなく吐蕃が長安を侵攻し、別の皇帝をたてられてしまう事態が発生しています。李輔国の協力で即位したことが尾をひいて、宦官の力を排除できず(程元振も史実では宦官です)、それが永く唐をむしばむ毒になっていきます。でもそれは李俶=代宗だけのせいではないわけで、すでに手遅れになった状態で唐を引き継いだためのようにも思えます。唐という華やかで巨大な魔物は、多くの人の血を吸いながら、代宗の没後もだらだらと120年ほど続いていくのです…

珍珠のモデルにあたる史実での代宗の妃・沈氏は、二度行方不明になっているのですね。一度目はドラマの中と同じように安禄山の長安侵攻の時に反乱軍に捕まり、洛陽を奪還した際に発見されたのですが、そのまま長安に戻れず留め置かれているうちに、史思明が洛陽を陥落させたので、そのまま行方不明に。代宗は捜索をずっと続けて、息子の徳宗(即位した适です)が代宗の崩御の一年後に捜索をやめて死亡ということにして、睿真皇后に死後追封し、皇太后の尊号を贈った、ということになっているようです。
靖瑶のモデルの独孤氏は代宗より先に亡くなっていて、代宗はその時に皇后の称号を追封しています。代宗がなぜきちんと皇后を冊立しなかったのか、そこに想像の入り込む余地があってこのドラマが作られた、ということになるでしょうか。

さて、怒涛の展開続きだった「麗王別姫」はこれにて終幕です。これで少しでも中国時代劇や唐の時代に興味を持っていただけたら幸いです♪
82話の長丁場をお付き合いいただき、ありがとうございました!

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