上陽賦-運命の王妃-あらすじ-37話-38話-39話-感想付きネタバレでありで!

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皇太后が王氏の皇后のため琅琊から呼んだ王儇の従妹・王倩は、あまりに我儘で玉秀との間にトラブルを起こします。そのせいで玉秀は宋懷恩との婚姻が決まりますが、蕭綦は宋懷恩の不正疑惑に悩み、さらに皇都に忽蘭の使いで現れた賀蘭箴に困惑することに…

あまりに期待外れだった王倩ですが、期待外れどころか桁違いのトラブルメーカーとなって王儇の悩みの種に。そんな王儇に賀蘭箴の執着と、宛如の逆恨み、そして徐女官の暴走までもが降りかかっていきます。父と母と子を失った傷心の王儇に、安寧の日が訪れる時は来るのでしょうか?

【上陽賦(じょうようふ)】(ネタバレあり)

第37話「蕭綦の秘密」

王儇は、士族の女子が嫁がされる相手が賀蘭拓だと聞き、女が政治の駒にされることを嘆き、自分は蕭綦に出会えて運がよかったと思う。一方、皇太后は王倩と薛氏の訴えを一蹴し、それよりも側室を選ぶ大事な宴の準備をと促し、事を収める。
皇太后には連れてきた責任があると思うのですが、早々に投げにかかっていますね…

徐女官は王儇が飲み続けている薬の匂いから異変を感じ、高名な石医師を呼んで内容を確認する。石医師は「服用を続ければ身体に毒が溜まり、懐妊できなくなる」と答える。
徐女官の発見が、むしろ余計なお世話になってしまうような気がしてなりません

皇太后は、王倩の見た目が王儇に似ていても、中身は愚かだとがっかりする。王倩は皇太后に不満を抱いたところに宛如に優しくされ、玉秀の件を泣いて訴える。宛如は再び腕輪を与えて泣き止ませるが、陰では王倩の程度の低さに呆れる。
顔はいいけどコピー品、性格も悪く頭も悪いとは、王倩にはいいところがないですね

王夙は父の死から立ち直れず、泥酔して周囲に当たり散らしていたが、父に最後に言われた言葉を思いだす。その頃、蕭綦の元にも王藺の死の知らせが届くが、人をやって真相を調べさせ、王儇が元気になったら自分から告げようと伏せることに。
この隠し事が深刻な事態を招かないといいのですが…

賀蘭箴は月柳閣という妓楼を訪ね、そこで女将として情報収集している忽蘭人に会う。客として来訪する高官たちの多くは蕭綦の死を望んでいるとわかり、自分の滞在のうちにその者たちを使って蕭綦を殺し、それをこの目で見たいと考える。
忽蘭は結構食い込んでいるのですね。というか、大成がガバガバなのだと思います

これまでいつも冷静だった王儇が、今回は賀蘭箴が蕭綦の命を狙っているとみて、不安で落ち着かない。徐女官は王儇の薬を止めてはと提案するが、蕭綦はにべもなく却下する。
徐女官は薬のことで頭がいっぱいで、他のことが考えられなくなっていますよね

王倩は薛氏と皇都見物をしていたが、猿回しの芸に目を奪われ大はしゃぎ。その様子に賀蘭箴が目を留め、王儇に似た少女に興味を示す…
確かにこういう無邪気さは王儇の15歳の頃に似てはいるのですが…

王儇は劉執事から王府の財政難について知らされる。兵たちの少ない俸禄を蕭綦が穴埋めしており、さらに屋敷の秘密の場所に戦死した兵士を弔う霊堂を作り、蕭綦が遺族を救済してきたのだ。数ある位牌の中には劉執事の一人息子のものもあった。しかし王儇の持参金には手を付けられていないという。
蕭綦が遺族に手厚いという話しは出てきていましたが、他の将軍はそうではない?

玉秀の婚姻の噂で比較されることとなり、錦児は傷つく。王儇は錦児にも婚姻を考えていたが、錦児は意中の人に嫁ぎたいものの相手は言えない。錦児は子澹に皇都に戻って欲しい一心から、子澹への想いが薄れる王儇の変化が受け入れられない。その子澹に、賀蘭箴が半月後鳳凰山で会いたいと文をよこしていた…
子澹に会いたいから、王儇に子澹を皇都に戻してほしいという錦児の屈折具合がいまひとつ理解できないのですが、子澹に接近する賀蘭箴ももっとわからないですね~

深夜に王儇の部屋の近くにいる龐癸に、蕭綦は王藺の死についてだろうと察し、王儇の状態から今は言うべきではないと釘をさす。帰宅した蕭綦を、王儇はお金の問題で隠し事をしたと叱り飛ばす。王儇は自分の持参金で店を買い、その収入で兵士を助けることを提案する。
この場面の蕭綦は超かわいいですね~♪

第38話「盟友」

徐女官は避妊薬の件が頭を離れず、蕭綦が王儇を大事にしている姿すべてが偽りで、王儇との間に子を望んでいないのかと疑う。そして自分が王妃を守ろうと決意する。
徐女官の思い込みの激しさが、一番厄介な問題で暴走しそうです

胡光烈は謝守正や謝氏一族数名を軍事費の横領で捕らえ、知らせはすぐ宛如に届く。謝守正は皇后の威光を振りかざし、さらに宛如が皇后令旨で拷問を免除してしまう。他にも兵糧の水増しなど謝守正の一味だけではできない大掛かりな不正も発見されるが、蕭綦は兵糧の管理に宋懷恩も携わっていたことを知る
後宮は政に手だししてはいけないのでは…皇太后はもっとやっていたのでしょうが…

蕭綦は朝堂に兵糧の実物を持ち込み、大臣たちはあまりの酷さに騒然となる。蕭綦は法にのっとり謝守正の斬首刑を求めるが、子隆はためらい死罪は免除しようとする。蕭綦は反対を唱え、先帝の事態にまで言及し強く迫るが、子隆は決めないまま退朝する。しかし宛如は謝氏の一大事であり、子隆に謝守正の免罪を強く迫る。
やっぱり子隆はひよりましたね。そして蕭綦は士族を全員敵に回しましたよね

蕭綦は宋懷恩に玉秀との婚姻の費用について尋ねつつ、謝守正との関りについて直接問いただす。宋懷恩は誕生日に贈り物をもらったがすべて返したと説明したため、蕭綦はそれを信じ、自分たちは四方から見張られているのだと釘をさす。宋懷恩は実は宝物を蓄えており、それを密かに処分するように部下に命じる。
宋懷恩はやっぱり汚れていましたか… がっかりですよ…

徐女官は悩んだ挙句、龐癸に話を持ち掛け、蕭綦を調べるように依頼する。龐癸は王藺の死を蕭綦が王儇に隠している件を打ち明け、衝撃を受けた徐女官は蕭綦と刺し違えるつもりで真相を明かそうと考える。そしてそれらを錦児が隠れ聞いていた…
龐癸にも悟られない立ち聞きするなんて、錦児は間者スキル高いですね

妓楼にこもる賀蘭箴のもとに謝氏の者が面会を求めてきたため、賀蘭箴は月柳閣の裏に作らせた隠し通路から密会場所へ向かう。すると「謝氏の者」とはなんと皇后宛如で、賀蘭箴と同じもの=蕭綦の首が欲しいと語る。賀蘭箴は、本来なら宛如が蕭綦と結婚するはずだったからではと指摘し怒らせるが、二人は目的のため手を組むことに。賀蘭箴は蕭綦を辺境に戻させぬようにと宛如に言い含め、宛如は豫章王府の間者の存在を明かす。
この二人が手を組むのは、この先相当怖いことになりそうです

王儇は徐女官としばらく話をしていないからと、二人で散歩に出る。この頃徐女官が口ごもることに気付いていた王儇は、何か悩み事でもあるのか尋ねるが、徐女官は答えられない。
でも徐女官の性格だと、いつか爆発してぶちまけそうなんですよね~

皇宮での宴の日。王儇は昔顔なじみだった顧采薇に話しかけられる。蕭綦から公主に選ばれるのが彼女だと聞いた王儇は、彼女の衣装が経血で汚れているのを見つけ着替えさせる。顧采薇は自分の運命に怯えていたが、「立ち向かえば未来が見える」と王儇は励ます…
こんないい子はむしろ皇帝の側室狙えばいいのに、忽蘭に送る顧閔汶は鬼ですか?

第39話「公主選び」

王儇は士族の娘の運命について顧采薇に語り、怖がらずに運命に立ち向かうように諭す。宴に戻ると、久々に会った宛如が皮肉たっぷりに互いの立場の違いについてあてつけてきたが、王儇は自分が戻るのを待ってくれていた蕭綦の姿にほっとする。
マウント女子・宛如怖いです。顧采薇が横でびびっていました

宴が始まり、士族の娘たちはくじ引きで指定された特技を披露することに。王倩は舞踏を見事にこなすが、子隆が王儇の舞を引き合いに誉めてしまう。蕭綦は、評判の「王妃の舞」を見たことがないと王儇に囁く。顧采薇は絵画を見事に描きこなす。
士族の娘は万能でないとつとまらないのですね。苦手ジャンルが指定されたら大変♪

子隆は忽蘭に嫁ぐ公主を発表しようとするが、賀蘭箴は子隆を無視して「王氏の女人」をと希望し、以前よりも好条件を提案したため子隆は受け入れる羽目になり、薛氏は泣き伏す。王儇は責任を感じるが、蕭綦は王倩が宮中の災いになるよりいいと考える。王倩は撤回を求め皇太后の宮で跪き騒ぐが、追い返されてしまう。
宛如はライバルの排除、賀蘭箴は王儇への牽制という、二人の初めての共同作業?

徐女官は薬担当の侍女に違う仕事を命じ、煎じられた薬を捨てて、自分が準備した薬剤を新たに煎じ、王儇に薬を飲ませないよう企む。
さぁ徐女官の暴走が始まりましたよ…

宛如は思わぬ形で皇太后の鼻を明かしたことで喜び、「本気で皇帝を愛すると行く末は惨め」だと悟るようになっていた。子隆は母の機嫌をとるが、皇太后は王氏の入宮は諦めておらず、いつか皇后を引きずりおろすつもりだから、宛如の子は皇太子にしてはいけない、と迫る。
子隆は母の影響下からいつまでも逃げられない、垂簾政治のようなものですね

帰宅した王夙は、王倩が自死すると騒いでいると聞くが、救えないことに関わろうとしない。
王儇は王倩の姿にかつての自分を重ねて眠れずにいた。しかし翌朝早くに薛氏が豫章王府に乗り込み大騒ぎする。その姿に王儇はかつて自分の婚姻に反対して戦った母の姿を思う。
王夙は王藺に似てきて、王儇は長公主に似てきたのでしょうか?

謝守正は取り調べに応じず、胡光烈が調べあぐねたため、蕭綦は自分も大理寺に出向いて調査することに。
手詰まりになってしまった謝守正案件ですが、どうすれば解決するのでしょうか

王儇は宮殿に子隆を訪ねたものの、今の子隆は皇帝としての責任で約束を反故にはできないとわかっていた。王儇の供で皇宮に来ていた錦児は宛如に呼ばれるが、錦児は子澹のためならなんでもすると、王儇の薬の話を打ち明ける。宛如は王儇の不幸を知って上機嫌になる。
子澹のためなら王儇の秘密を暴露するのも平気とは、錦児はとことん落ちていきますね

王倩は役に立たない皇太后より皇后に助けてもらおうと考え、泣きつかれた宛如はいい考えがあると、策を王倩に吹き込む。王倩が宛如を頼ったと聞いた皇太后は、謝氏の女が王氏の女に手を差し伸べるわけがないと愚かさを嘲笑するが、自分も助けるつもりはない。
王倩は宛如に何を吹き込まれたのでしょうか?嫌な予感しかしませんね…

37~39話の感想

玉秀とのトラブルで、周囲に性格の悪さが露呈してしまった王倩ですが、さらに忽蘭花嫁の撤回のためにしつこく絡み、頼みになる全方向から避けられることに。そんなピンチに対抗勢力である謝氏、しかもライバルになるはずの皇后から手を差し伸べられたら少し立ち止まって考えるべきなのでは。でもそれができないのが王倩の浅はかさ…
王倩はおそらく王儇を陥れるためのツールに利用されていくのでしょう。父の死で王氏に対する責任感が高まっている王儇にはかなりのダメージになりそうですね。

そして今回王倩以上にドタバタと炎上していたのは徐女官です。長公主の死によって王儇の元に引き取られたベテラン侍女ですが、序盤から「彼女が騒ぐとろくなことにならない」という人物でした。王儇の駆け落ちで散々帰ろうと気持ちを削いだり、蕭綦のサプライズ婚姻で、側室を疑って大騒ぎしたり。それ以外にも最悪のタイミングで最悪の行動を起こす存在だというキャラ付けを地味に積み重ねてきました。よりによってその彼女が王儇の薬に気付き、それによって錦児に知られ、宛如に伝わってしまうとは…。
蕭綦は誰よりも王儇を守ろうとし、徐女官もまた王儇を守ろうと必死で、同じ方向を向いているはずなのになぜ敵対するような事態になってしまうのでしょう。徐女官の思い込みの激しさが、これ以上事態を悪化させないことを祈るばかりです。

王儇と蕭綦の夫婦仲は、これまでにないほどイチャイチャラブラブで、見ていると思わず笑顔になってしまうほどですが、この先はあまり楽観的な要素はなさそうです。どんなことがあっても、二人の絆が揺らぐことがないよう願いたいですね♪

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