上陽賦-運命の王妃-あらすじ-55話-56話-57話-感想付きネタバレでありで!

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楝羽山の謀略により皇帝・子隆が崩御、殉葬を命じられた宛如から静皇子を託され、王儇は蕭綦の無事もわからないまま皇宮を脱出しますが、錦児の裏切りで賀蘭箴の手で忽蘭に拉致されます。その朝廷の混乱の中、漁夫の利を得て子澹が新帝として即位することに。

蕭綦はひとりどこに向かうのか、静皇子は無事なのか、王儇は自分を守り切れるのか…
皇都、江南、忽蘭の三極で事態はじわじわと動いていきますよ!

【上陽賦(じょうようふ)】(ネタバレあり)

第55話「懐恩の決意」

蕭綦は寧朔軍の首が晒されている城壁を見に行く。そこで王儇が寧朔へ逃げたか、忽蘭に連れ去られたという噂を聞く。蕭綦は自分の無実を信じる民の言葉を耳にし、首を埋める兵たちを殺して首と共に葬り、皆のために雪辱を果たすと誓う。
蕭綦は見るもの聞くものすべてがつらいですね…

王儇は夜中に馬車で連れ出され、森の中に放り出される。獣の気配に怯えながらさまよっていると賀蘭箴が駆け付け、王儇は忽蘭王が自分を殺すつもりで危険地帯に放り出したのだと悟る。賀蘭箴は命にかけて守ると誓い、帰ろうと促す。
大成に戻っても罪人、忽蘭に戻っても命を狙われ、頼れるのは賀蘭箴だけだなんて

王藺は、皇太后の宋懷恩殺害を命じた密書を見て、妹を甘く見ていたと苦笑するが、王夙は宋懷恩を「救うべき人材だ」と説く。父の王氏を守ろうとする思いにあらためてふれ、王夙は王藺と志を共にする決意を固め、そのために宋懷恩を引き入れることに。
通常モードに復活した王藺を相手に、王夙は当主モードで対等にいけるのでしょうか?

賀蘭箴は忽蘭王に「私の女を傷つけるものは誰であれ許さない」と抗議し、王に即位するには「王儇以外の女を妃にするつもりはない」との条件を付ける。そんな賀蘭箴の様子を嘆く忽蘭王に、賀蘭拓は王位継承式の延期を提案するが、忽蘭王は延期せず王儇の殺害を命じる。
それでも「賀蘭拓を跡継ぎに」という選択肢は、忽蘭王にはないのですね

大成では、子澹が寧朔軍に対して大赦を行ったことで、大臣たちが「陛下の腹の内が読めない」と困惑していた。温丞相は慎重に動く時だと諫め、国のため働こうと呼びかける。しかし子澹に謁見を申し入れても、閉じこもって拒絶され、温丞相は深いため息をつく。
子澹は一日中「阿嫵」「阿嫵」って書いているような気がします♪

帰京しようとした宋懷恩に、王夙が皇太后の宋懷恩殺害の密命を明かしたため、江南派遣もすべて蕭綦を陥れる計画だったと気付く。王夙は宋懷恩と手を組んで覇業を成し遂げようと促す。断られた時のため兵が囲んでいたとも知らず、宋懷恩は承諾する。
宋懷恩って、もしかしてあまり頭脳派ではないのでは…

賀蘭拓は忽蘭の方術士にお伺いを立てるが、賀蘭箴の婚礼の儀に動乱の兆しがあるという。王から王儇殺害を命じられた賀蘭拓は、忽蘭・大成両方から恨まれるのを恐れるが、方術士は「今やらずにいつやる」と唆す。
この方術士はかなり怪しいですね。裏から忽蘭を操っているのではないでしょうか

子澹は訪ねてきた錦児をねぎらうが、真っ先に王儇の無事を尋ねたため、錦児は「亡くなりました」と答える。豫章王を愛するあまり楝羽山の崖から身を投げた、という話に、子澹は「阿嫵が自死を選ぶはずがない」と動揺する…
子澹はいい加減そろそろ「錦児にも心がある」という事に気付いてほしいものです

第56話「憎悪と流言」

錦児から王儇の自死を聞かされた子澹は、衝撃のあまり倒れてしまう。大臣たちは即位したばかりの皇帝が倒れたことに動揺するが、「豫章王妃の侍女である錦児に面談し、王妃の死を知って倒れた」と聞いて、一層困惑する。子澹は悲嘆にくれ、「阿嫵」を取り戻すために望まない玉座を奪ったため、いまや玉座は意味のないものに。
阿嫵のための天下取りが、阿嫵を手にできなかったらやっぱりこうなりますよね~

蕭綦は立ち寄った店で、「皇帝が二度替わり、大成の世は傾く」という流行り歌を囃されているのを聞く。豫章王の死後、民の不安が増しているのだ。そこに王儇の捜索に来た兵士が店を占領し、蕭綦は彼らの「豫章王妃が身を投げた」という噂を隠れ聞く。
現場を見ている人間が少ないため、噂が全然信用できないのは困ってしまいますね

賀蘭拓の妃として忽蘭に送られていた王倩は、忽蘭にいる王儇を目にして、かつての恨みが蘇るのを感じる。王儇は賀蘭箴に連れられて、王儇のために作らせた広大な花畑を見せられるが、蕭綦の死を裏付けるものは流言しかなく、王儇の心は賀蘭箴になびかない。
王倩再登場!変わってないというより、さらに悪くなっているようです

王夙のもとに徐女官と阿越がようやく到着し、静皇子を守ってほしいという王儇の言葉を伝える。そこで王夙は顧采薇のもとへ静皇子を連れて行き、一夜を共にした歌姫の子だから養育して欲しいと依頼し、顧采薇は腹を立てつつも引き受ける。その王夙の行動は青雲道士に尾行され、王夙が竹かごを顧家に預けたことを王藺に知らせる。さらに金全にも静皇子の所在が把握されてしまう。
これはひどい。王夙は当主になっても、相変わらず女関係では最悪の手を打つのですね

顧采薇は赤子の世話に四苦八苦し、おばから「江夏王は自身の不始末のしりぬぐいをさせた」と言われ、悲しい思いをする。おばから結婚を勧められ、顧采薇はわかってはいるものの、今回の件で傷ついた気持ちを持て余していた。
そりゃ顧家からすれば「王氏に、嫁入り前の娘がなめたまねをされた」ですよね~

王倩は賀蘭拓の様子を気にし、方術士に教えを請うが、王倩は賀蘭拓の子を宿しているため、方術士は気に病まないようにと諭す。王倩は祈祷に使われているサソリが危険だと知り、王儇に布団を差し入れてそこにサソリを放つ。しかしアリマが異変に気付く。
王倩は本当に全然変わっていないですね…

金全は顧采薇の枕元に忍び込み、静皇子を攫おうとするが、王氏の刺客によって阻止される。青雲道士は金全を殺害し、静皇子を顧家から連れ去る。
王夙は、顧家がこういうことに巻き込まれるだろうことを想定しなきゃだめですよね!

アリマが知らせたため、賀蘭箴がサソリを退治し、王儇は王倩の根深い恨みに愕然とする。アリマはかつて草原の祭で蕭綦を誘って断られた女性だった。彼女が住んでいた寧朔の草原は、豫章王の死が伝わったことで忽蘭に侵略されて奴隷にされたのだという。
アリマはあの女性でしたか!これは気が付かなかったです!

賀蘭箴は王儇の命を狙ったことで、賀蘭拓の手下の方術士の首を落として賀蘭拓に届ける。賀蘭拓は王倩の仕業だと知って、王倩を折檻し「王儇に手を出すな」と釘を刺す…
やっぱり賀蘭拓と王倩の夫婦関係は、うまくいっているわけではなさそうです

第57話「貴妃への転機」

賀蘭拓から責められた王倩は、「大成にいた頃私は王儇に人間扱いされなかった」と泣いて訴えるが、婚礼の儀が終わるまでは手を出すなと言われてしまう。
ここまで賀蘭拓は対外的に紳士でしたが、妊婦の妻に対するこの言動、まさに噂通り…

王藺は静皇子を安全に保護し、大事なことを黙っていた王夙を叱りつける。皇太后の手下に狙われたのだから、王藺は自分の手元で育てるのが安全だと言う。王夙は静皇子が父の野心の手駒にされるのを恐れるが、王藺はそれも皇族に生まれた宿命だと言い切る。
王夙は赤子が自分の子だというのは嘘だったと顧采薇に謝罪し、明日皇都に帰るにあたって結婚を申し込み、受け入れられる。
王藺が新しい手駒を手に入れてイキイキ♪ 顧采薇はあんな王夙でいいのかな?

王儇の死に傷ついた子澹はそれ以来飲まず食わずで、太医の治療も拒んでいる。錦児は凌春に謁見を頼みこむが断られ、粘って薬を飲むよう説得する役を任される。しかし錦児が「王妃の心には陛下はいない」とつきつけても子澹は現実を見ようとしない。
大臣たちは新皇帝が政を放置していることに困惑するが、王儇の死については「面倒が片付いた」と考える。そこで衛大臣は錦児も処分すべきだと主張する。
衛大臣は楝羽山の時の最高責任者ですが、相変わらず無能で事態を悪化させますね

王倩が「サソリを忍ばせたのは方術士の仕業」とうそぶくのを見て、王儇は「嘘つきは治らず性格は悪くなった」と呆れる。王倩はいまだに王儇を恨み、忽蘭で暮らすようになったことを「当然の報い」と嘲笑する。
王儇をどんなに嘲笑っても、王倩自身が幸福になるわけではないのに…

王夙と宋懷恩は江南を出発し、皇都への帰路につくが、その一行の中に密かに王藺と静皇子が乗った馬車があった。王藺は静皇子をあやし、馬車の振動で泣かないように気を配る。
王藺がやけに嬉しそうなのが、嫌な予感しかしませんよね♪

鳳池宮に禁衛兵が踏み込み、錦児を連行して投獄する。鳳池宮の侍女がそれを凌春に訴えるが、凌春は無関心の子澹になかなか伝えられない。天牢では衛大臣が「罪人の侍女」と断罪し、温丞相は王儇の自死を確認するが、錦児は本当だと言い張る。処刑されようとしていたところにようやく子澹が駆け付け、錦児を救出し貴妃に封じるという。
大臣たちにただ逆らっただけという、暗君モードの子澹の心に愛はなさそうですが…

忽蘭王は、王儇殺害の失敗で賀蘭拓を叱りつける。賀蘭箴が王儇に護衛をつけたためさらに殺害は困難になるが、賀蘭拓は婚儀までに何か策を考えると約束する。一方、賀蘭箴は王儇に婚礼服を持ってくる。婚姻後は何も強制しない、地位を与えれば誰も王儇を苦しめないと言うが、王儇は「賀蘭箴と過ごす時は苦痛であるだけ」ときっぱり言い切る。
王儇は賀蘭箴に全然期待を持たせないですよね。でも賀蘭箴は諦めない…

錦児が悪夢から目覚めると、侍女たちに「貴妃」と呼ばれて驚く。錦児は子澹に救われて貴妃に冊封されたのだと聞き、「陛下のお心に私がいた」と喜んで、裸足で子澹の元に駆け付ける。しかしそれもまた「阿嫵」のためだったと思い知らされ、錦児は激しく落胆する。
なぜそんな期待をしてしまったのでしょう。錦児も子澹と同じくらい甘いですよね

王夙の一行は皇都に到着し、身重の玉岫は待ちかねた宋懷恩を涙で出迎える。江夏王府(かつての鎮国公府)に戻った王夙は早速長公主の墓に詣で、慈安寺の僧侶に頼んで、墓参のために寺の近くの家を探すことに。
長公主は、天国から赤ん坊と戯れる王藺を見てどう思うでしょうか

王儇はアリマと男が密会し、逃げる算段をしているのを見て声をかける。彼はかつて祭でアリマの酒を飲んだ男で、夫のウリモクだという。さらに王儇は奴隷の牢で龐癸を発見する…
アリマの夫も、龐癸も無事でよかった!

55~57話の感想

悪行を重ねる暗君よりは、政治に無関心な暗君の方がまだマシなのかもしれませんが、子澹の場合は「天下=阿嫵」がゴールだったので、「阿嫵なき玉座」に全く関心を示さなくなるのは道理。むしろ「阿嫵」という餌を鼻先にぶら下げて走り続けさせるべきだったのでは。
それにしても「王妃の心に陛下はいない」と説得しようとした錦児ですが、子澹以上に現実が見えていなかったのは自分自身だったということに気付かされたようです。「王儇の心に子澹はいない」のと同じくらいに「子澹の心に錦児はいない」というのは歴然なのに、なぜ二人とも肝心のそこを見ようとしないのでしょう。ある意味似た者同士のお似合いのカップルなのかもしれません。
しかも王儇が生きてしかも忽蘭に拉致されているなどという情報は、遅かれ早かれ大成にも伝わるわけで、その時に錦児が迎える悲劇はあまり想像したくありませんね。

王儇も蕭綦も生き方にブレのない人たちなので、二人が引き裂かれていてもそこはあまり心配の必要はなさそうなのですが、王儇の意志とは真逆の運命をたどり始めた静皇子が非常に心配です。よりによって野心の権化の王藺の手に渡ってしまうとは、なんという不運。しかも王藺と王夙が手を組んで宋懷恩を引き入れてしまったのは、果たしていい方向に向かうのでしょうか?子澹と賀蘭箴が陥っている「阿嫵中毒」の穴に宋懷恩までも落ちて、闇にとりこまれないといいのですが。

しかしあの祭の夜に王儇たちが会ったカップルが、まさかアリマとなって再会することになるとは。彼らが王儇を救うカギになっていくのかもしれませんね。残り10話余になって、そろそろ物語は最終局面ですが、このドラマは容赦がないのでいい人が生き残る保証はありません。どうかあまりにつらいラストとならないよう、心から祈るばかりです♪

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