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クルミットです♪
蕭綦は寧朔軍と皇都へ戻ってきますが、今の大成朝廷には対抗できる力はなく、強気に押されて皇都入りを許すだけではなく、皇帝による兵たちへの追悼や楝羽山の真相究明など、蕭綦の要求を飲むことに。そんな中、子澹の子を妊娠中の錦児に深刻な疑惑が浮上します。
残り僅かになり、終盤に向けて地雷の仕掛け合いになっていきます。ここまで順調に進んできたかに見えた王藺の策は、蕭綦の大芝居によって思わぬ方向転換を迫られることに。最後に向けて様々な動きを見せる今回は、細かいところまで見どころ盛りだくさんですよ♪
【上陽賦(じょうようふ)】(ネタバレあり)
第64話「大切な人の死」
蕭綦が「九錫の礼」の下賜を求めたとの噂が流れ、大臣たちは士族の危機だと動揺し、温丞相は「これに対応できるのは一人だけだ」と考える。実は九錫は王藺の策で、昔通り完全に主導権を握った王藺に顧采薇との婚姻を反対され、王夙は何も言い返せない。
王夙は顧采薇とさっさと婚姻しておけば、父親に仕切られずに済んだのに…
寧朔軍にも「大王が九錫の礼を求めた」との噂が届き、唐競は「皇帝と朝廷に大王を疑わせたい士族の仕業」と考える。蕭綦は噂を放置し、騒ぎが大きくなれば黒幕が現れる、と言う。
唐競はこれまで活躍の場がなかったのですが、優秀な人物ですよね~
皇太后の見舞いに通う王儇を温丞相が訪ね、蕭綦を説得して欲しいと懇願する。今の大成は波乱に耐える余力がないとの必死の訴えに、王儇は折を見て蕭綦に話すことを約束するが、内心困惑する。
「これに対応できる唯一の人物」は王儇でしたか。温丞相はポイントおさえてますね
王夙の会談の要請に錦児は戸惑いながらも応じる。王夙は腹の子が9ヶ月だろうと指摘し、その秘密を守る代わりに、玉璽を奪ってくることを求める。子澹を傷つけない約束で錦児は承諾する。
王安のリアクションが面白いです♪でも子供の秘密は早晩発覚すると思うのですが…
宋懷恩は王藺に、子澹と賀蘭箴の密書を見せられ、楝羽山の首謀者は子澹だと知って愕然とする。王藺は蕭綦に知らせろと焚きつけ、宋懷恩は蕭綦に会うのをためらうが、これをきっかけに歩み寄るのだと説得される。
「赤子の手をひねる」というのはこういうことをいうのだという見本ですね
子澹は王儇と会って以来落ち込み、政を放置し酒浸りで籠っていたため、錦児は酔い覚ましを持って会いに行く。子澹が眠っている隙に、錦児は玉璽を持ち出すが、子澹が「阿嫵」と呼びかけたため、錦児は阿嫵を描いた絵に酔い覚ましをぶちまける。
痕跡を残したら、玉璽の紛失が発覚した時に錦児が疑われることになるのに…
玉璽を手にした王藺は、これで正々堂々と天下を取れると自信を見せるが、王夙は玉璽で何をするのかと不安を隠せない。子澹は阿嫵の絵が汚れているのを見て、昨夜部屋に来た錦児を問いただす。錦児は子澹の怒りが玉璽のことかと動揺するが、絵のことだと知って開き直る。子澹は錦児に「永遠に阿嫵には及ばぬ」と捨て台詞を叩きつける。
酔いつぶれても自分が阿嫵の絵を汚すはずがないという、子澹の確信がむしろ怖い♪
蕭綦は小禾に弓を教え始めるが、なかなかうまくいかない。敵討ちを意識してできるようになったのを見た王儇は「幼いうちから人を憎ませたくない」と、蕭綦の復讐にも懸念を示す。蕭綦は王儇に何かあったのかと気にするが、徐女官が会話に割り込んでごまかす。
王儇と蕭綦は「育ち」に関してはどうしても相容れない部分があるように思えます
宋懷恩は王藺に「蕭綦がもし反逆したらどうするか」と尋ねる。王藺は「江南の兵を総動員して反逆者(蕭綦)を討ち、その機に先帝(子隆)の密詔を出して静を皇位に就かせる」と答え、宋懷恩は密詔の存在を真に受けて全面的に信じてしまう。
玉璽が手元にある王藺は、いまや密詔作り放題ですよね~
徐女官は慈安寺の長公主の部屋を掃除しに行き、王安が抱く静皇子を見る。王夙がうまく言いくるめようとするが、徐女官は王藺と宋懷恩のところに踏み込んだため、宋懷恩はとっさに徐女官を刺し、徐女官は「王妃を守って」と言い残して命を落とす。
宋懷恩はこの件で王藺に完全に取り込まれ、一線を越えて闇に落ちましたね…
王儇は徐女官が戻らないことを心配して、蕭綦と共に慈安寺へ探しに行くことに。その頃、王藺は身を隠すために居を移し、青雲道士が徐女官を葬るが、王夙は衝撃で動けずにいた。慈安寺の尼僧に「赤子の声を聴いた」と聞いて王儇は疑うが、王夙はごまかそうとする。
尼僧の匂わせ暴露は、王氏に対して思うところがあったのでしょうか
第65話「露呈した嘘」
王夙は嘘の説明をし、赤子の声がしたというのもごまかして王儇を丸め込む。蕭綦は慈安寺の裏山を捜索させ、唐競に王夙を調べさせる。王夙は自分のせいだと悔やむ一方、父が徐女官の命を犠牲に宋懷恩を取り込もうとしたことに気付き、「もし来たのが徐女官ではなく阿嫵だったら」と王藺に迫る。それでも表情を変えない父に王夙は慄然とする。
さっきまであんなに号泣していたのに、そこはやはり王藺の息子ですね
寧朔軍の兵は埋められている徐女官の遺体を発見する。王儇は家族同然の徐女官が殺されたことに打ちのめされる。蕭綦は「現場に王夙がいた」という手がかりをつかんだと語り、手を下しておらずとも王夙が関与しているのは確かだと言う。
咄嗟のことで全然ごまかせていませんが、それでも王藺の存在は発見されないのですね
王儇は王夙を長公主の墓の前に呼び出し徐女官について尋ねるが、王夙は「不慮の事故だった」としか答えられない。王儇は兄が「寧朔へ帰れ」と言った意図を測りかねるが、蕭綦はそれを「我々を守るため」であり、皇都が危険に陥ることを意味すると見る。そこで二人は黒幕を表に炙り出すためひと芝居打つことを考える。
でも今更寧朔軍の皇都撤退は難しくないですか?どういう芝居になるのか気になります
錦児は産気づき、子澹は誕生を待ち構える。しかし生まれた子供を見て産婆たちは異変に気付く。生まれたのは男の子だったため子澹は喜ぶが、顔を見て我が子ではないと察する。さらに申太医から産み月が違っていたことを聞かされ、子澹は激高する。
一応子澹は我が子の誕生を喜ぶのですね。結局は即バレとなりましたけれども…
回復に向かっている皇太后に、王儇は「回復したら静を連れてきます」と約束するが、居場所は明かさない。そこに錦児の出産の騒動が伝えられたため、王儇は錦繍宮に出向き、皇太后は報いだと喜ぶ。子澹は「誰の子を産んだのだ」と問いただし、錦児の処分を命じるが、王儇が錦児を引き受けることに。
こういう場合、公的にはどういう扱いになるのでしょうか。産後死亡、みたいな?
皇宮から連れ出された錦児は、王儇から酒を勧められ毒酒だと思って口にし、王儇と共に王氏の屋敷で過ごした日々を懐かしむ。しかし酒は毒酒ではなかった。王儇は江南に用意した家で子供と二人で暮らすよう取り計らっており、錦児に別れを告げる。
王儇、それは優しすぎます。錦児が犯して暴かれていない罪はまだあるのに…
宋懷恩は、「明日大王と王妃に会いに行こう」と言って玉岫を喜ばせるが、夫の変化に玉岫は不安を抱く。密詔が蕭綦を窮地に追いこむことになるため、宋懷恩は酒を飲まずにはいられない。翌日、宋懷恩夫妻との久々の再会に王儇と蕭綦は喜ぶ。玉岫は、今の宋懷恩との間に溝を感じ本心が見えない、と悩みを打ち明ける。宋懷恩は蕭綦に謝罪し、自分は今も寧朔の兵士だと語り、真相に近づく密書を蕭綦に手渡す…
玉岫はずっと変わらない愛を注いでいるのに、宋懷恩と来たら…
第66話「蕭綦の計画」
宋懷恩は楝羽山で惨死した寧朔軍の仲間たちへの思いから、真相を調べ続けたと語り、蕭綦に密書を渡す。楝羽山は子澹と賀蘭箴の結託だったと知った蕭綦は、すぐに兵を率いて動こうとする。しかし王儇が止めようとしたことで、以前から子澹の首謀を知っていたことに蕭綦は気付き、王儇を屋敷に閉じ込めて出発していく。
蕭綦の即断は彼らしくない感じがしますが、それだけ楝羽山の件は特別なのでしょうか
寧朔軍は皇宮を制圧し、皇太后はこれで子澹が罰せられると喜ぶ。「楝羽山の真犯人は皇帝」と聞かされ諸臣は動揺し、子澹は逃げるように勧められるが、この事態に向き合うことに。
王儇は警護の兵を突破して皇宮へ向かう。その頃王藺は青雲道士を使って計画を進め、蕭綦が皇帝を殺すか幽閉すれば、王氏の護衛兵が各地で乱を平定するよう動いていた。しかし王儇が皇宮に向かった事は、王藺にとって想定外だった。
王藺の完璧なプランをぶち壊す要素が、必ず愛娘の存在なのですよね
大臣たちは子澹が賀蘭箴に送った密書を見て、疑惑が事実だとわかったものの、温丞相は「軍を引き連れ宮殿に来たのは過ち」だと非難し、ここで踏みとどまるよう説得するが、蕭綦は耳を貸さない。子澹は書信が自分のものだと認め「何が悪い」と開き直る。蕭綦は剣を抜いて子澹に迫るが、血まみれの玉座には興味はなく、子澹を殺し寧朔へ帰るのだと言う。そこに王儇が到着し蕭綦に「力でねじ伏せれば粗野な武人に終わる」と説く。蕭綦は玉座を破壊して寧朔へ帰ると宣言する。
「何が悪い」って、悪くないところを見つける方が難しいですよね…
寧朔へ帰る蕭綦たちを王儇は城楼から見送り、二人は密かにうなずきあう。太極殿で事を起こし寧朔へ帰ることは、二人が首謀者を炙り出すための芝居だったのだ。蕭綦は王儇を守るため、胡瑶を皇都に残すことに。玉座に残された子澹は、孤独に呆然とする。
これが65話に出てきた「ひと芝居」だったのですね!なかなかの大芝居でした♪
王儇は豫章王府に玉岫を呼び、一緒に酒を飲むことに。玉岫はあまり帰らない宋懷恩が何かを隠しているようで、別人のようになった夫に不安を感じていた。
玉岫は宋懷恩だけをずっと見ていたから、変化に気付かないわけがないのですよね…
王藺の思惑を外れ、蕭綦が子澹を殺さなかったため国は安定していた。王夙は後退すべきではと進言するが、王藺は退路を考えず、計画を立て直して進むつもりでいた。
王藺は前の謀反の時も、同じように固執して突っ走って失敗したのに、学習しませんね
王儇は籠って酒浸りになっている子澹に、皇帝だから自分を奮い立たせろと叱咤する。しかし子澹は「余は皇帝にふさわしくない」と、王儇か蕭綦、さらに静に皇位を譲ると言うが、王儇は君主を必要とする民のため、皇帝として責任を果たすよう諭す。そしていったんは収まったかに見えた朝廷の下で密かに動こうとする波を、王儇は一人皇都で待つことに…
子澹がこんなに情けないとは。かつて愛したことを後悔させないで欲しいですよ!
青雲道士は桂女官を呼び出して、「大旦那様から皇太后へ伝言だ」と、王藺の生存と皇都にいることを明かす…
王藺は、かつて自分を殺そうとした妹と手を組むつもりなのでしょうか?
64~66話の感想
これまで子澹のダメな所を何度も見せられて、もうやる気を出したのだからこれで底だろうと思っていたのですが、底の下にはまだ地獄が待っているとは思いもよりませんでした。今更「余は皇帝にふさわしくない」と投げ出そうとするか、遅すぎ!
そしてやはり、錦児の子の秘密は出産後に発覚でしたね。皇太后なら代わりの赤ん坊を用意して(中国時代劇あるある)しのいだでしょうが、孤立無援の錦児にはどうにもできなかったですよね。それにしても、かなり日数が経過していそうなのに、玉璽の盗難に誰も気付いていないようなのですが、大成の政はストップしたままなのでしょうか?
そして楝羽山の変を利用して裏から操り、皇位を簒奪しようとする企みを炙り出すため、蕭綦が軍を連れて宮中に乗り込み、王儇に止めさせて寧朔へ帰るという、かなりギリギリな大芝居を仕掛けてきました。蕭綦は宋懷恩が持ってきた密書をきっかけに動いたわけですから、宋懷恩を動かす背後の存在に気づいているように思います。ここから宋懷恩が王藺にどう利用されていくのでしょうか。今度こそ蕭綦は宋懷恩を庇えないかもしれません。
さて、次回はとうとう最終回を迎えます。闇落ちした宋懷恩と、闇の帝王・王藺のコンビが高みに立つことができるのか、ワースト暗君の子澹が心を入れ替えて対抗することは可能でしょうか。最終決戦では多くの犠牲が発生しそうで心配です。
でもきっと蕭綦がやってくるはず。待ちましょう、過去一番の登場をしてくる蕭綦を…