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クルミットです♪
馬摘星と疾沖は婚姻を結びますが、疾沖は摘星の気持ちを思い、本当の夫婦になる日を先送りします。贖罪のため煬国に戻った渤王は黔奴営に送られますが、允王の陰謀で奴隷たちの恨みを買う日々を送ることに。そこに疾沖が溍への帰順を持ち掛けます。
今回、渤王がようやく穏やかな表情になったように見えますが、渤王を待ち受けるのは更につらい現実のように思えます。時折挿入される狼仔と星の無邪気な笑顔はもう取り戻せないのでしょうか。終わりに向けてどんどん悲劇が加速して行きますよ!
【狼殿下-Fate of Love-】(ネタバレあり)
第43話「救いの手」
馬摘星と疾沖は渤王の返答を3日間待つが、その最中、黔奴営の奴隷・李強が獣に咬み殺さる。奴隷仲間の張遠らは渤王の仕業だと思い込むが、それは奴隷らの憎しみを渤王に向ける古騰の策略で、渤王の仕業と信じた趙六野も、渤王の脱獄を古騰に知らせようと考える。
渤王はここにいてもどんどん陥れられていくので、帰順案を飲むしかなさそうです
趙六野は古騰が「李強を殺し、渤王を下手人に仕立てた」と允王に報告しているのを聞き、自分が利用されたと知って責任を感じる。そこに黔奴営に允王妃・敬楚楚が訪ねてくる。敬楚楚は、允王が渤王を陥れようとしてるのではと疑い、渤王の無事を確かめに来たのだ。
敬楚楚は最初に比べてやつれていますが、夫をまだ許していないようですね
渤王は奴隷たちに袋叩きにあい、李強殺しをあっさり認め「自分が死ねば黔奴営は平穏を取り戻す」と言う。しかし趙六野が立ちはだかり、允王と古騰の密談を聞いたと暴露し、渤王は殺していないと言い張る。允王は趙六野を殺そうとするが、渤王がそれを庇ったため、趙六野は投獄されることに。
六野はしたたかに生き抜いているように見えて、実は真っ直ぐないい子なのですね
敬楚楚は黔奴営に到着し、渤王の生存を確認して安堵する。遥姫は允王に「王妃は殿下のお身体を案じて来られた」と言いつくろうが、敬楚楚は渤王の噂の元凶が允王だと疑ったからだと明かす。允王は敬楚楚を安心させるために一緒に帰ることにするが、それは遥姫が允王を黔奴営から引き離すための策略だった。允王に帰京を命じられ、遥姫は子神を残す。
敬楚楚が允王の最大の弱点ですよね~
摘星たちは、趙六野が渤王を庇って允王に投獄されたと聞き困惑する。渤王に残された道は、己の命と引き換えに六野を助けるか、疾沖に帰順し脱走するかだが、渤王が六野を見捨てる可能性は薄い。奴隷たちは六野を助けるため渤王を殺そうとするが、趙久が「渤王は息子の恩人」と反対し紛糾する。そこで渤王が、外の仲間に火薬を盗ませて黔奴営を爆破し、共に溍国に帰順する計画を提案する。趙久たちは賛成するが、李強の相棒だった張遠は反対し古騰に密告し、古騰は奴隷たちの一網打尽を考える。
きっちりした溍国が果たしてこんな荒くれたちを受け入れられるのでしょうか?
渤王と趙久は狼煙を確実に伝えるため、李強の弔いの紙銭を使い合図する。そこで疾沖は追日を渤王のもとに送り連絡をとる。翌日、厳重に管理していた火薬はすでに盗まれていたが、実は張遠が渤王に協力していたのだった。渤王の合図で反逆が始まり、六野を助け出して脱出するが、古騰の毒矢に趙久が犠牲になってしまう。追い詰められた渤王一行を摘星が助け、奴隷たちと渤王が亡命を果たしたことで、允王は激怒する。
趙久と六野は親子で新生活を送って欲しかったのですが…残念ですね
渤王たちは柏しょう城に到着し、六野は手当てを受ける。父の死に傷ついた六野に、渤王は摘星のことを友人の話として語り、強く生きるよう諭す。それを隠れて聞いていた摘星は、渤王が自分の幸せを願っていることを知る。渤王は疾沖に、摘星と自分は今のままの関係でいいと語る。六野は摘星に「自分は渤王の友達のように強くない」と涙を見せる…
ようやく渤王が落ち着いた暮らしを得ましたが、犠牲が大きすぎますね
第44話「盟友」
摘星は六野に「渤王の友達」は強くないが、運命を変えられずにやむなく自分を変えたのだと語り、誰でもいつの日か強くなれると言い聞かせる。
溍に到着した渤王は溍王に受け入れを感謝する。そして煬国との戦いは引き分けに持ち込みたいと願い、勲王相手なら和睦が結べるだろうと語る。溍王は待ち望んでいた盟友は渤王だと喜び、渤王を陣前都柏の職に任ずる。
溍王と楚馗の人柄の差を否応なく感じさせられる場面です
元・奴隷たちは渤王を「頭領」と呼び、溍での新生活を始めるが、故郷を思いつつ帰るのを諦めようとしんみりする。渤王は彼らにいつか乱世を終わらせ、皆の家を取り戻すと約束し、一同は投狼壺遊びに興じて笑顔を見せる。渤王は狼に育てられたことを六野に語り、出会った頃の摘星のことを思う。
渤王は相変わらず投狼壺が下手ですね!渤王の無邪気な笑顔が戻ってよかった♪
夫婦水入らずより公務に励もうとする摘星に、疾沖は夫婦のふれあいが不足していると距離を詰めようとするが気付いてもらえず、そんな二人を馬婧はやきもきして見守っていた。
摘星がここまで鈍感だとは…
遥姫は皇帝に「允王が何か隠している」と報告する。復活への焦りをにじませる皇帝に、遥姫は策があると、迄貚の長生林での祭祀に生贄として渤王の腹心の三人を使うと提案する。遥姫はこれを機会に文衍たちを助け出すつもりでいた。皇帝は張錦に、自分の崩御の際の殉死を持ち掛ける。皇帝の看病のため敬楚楚が皇宮に連れて行かれたと知り、允王は自分への警告だと激怒する。
溍を見てほっこりした後、煬のギスギスを見ると国の強さって何だろうと思いますね
摘星は史恩と馬婧を連れて孤寡村(疾沖が案じている村)に出向き、村人たちが自給自足できるように、雨風をしのげるようにと気を配っていた。渤王と疾沖は戦略を相談していたが、疾沖は上の空でふてくされ、摘星が相手をしてくれないと愚痴をこぼす。渤王の方が摘星に詳しく、昔のように快活な摘星はなりをひそめていることに疾沖はため息をつく。そこに、渤王に共感して猟師の罠を集めていた六野が罠にかかったという知らせが。
疾沖がそこで相談する相手は渤王じゃないだろう、と思うのですが…
疾沖と渤王は六野のもとに駆け付けるが、渤王は治療に必要な紫漿草を摘んできていた。罠をはずすために力を合わせる渤王と摘星に、疾沖は疎外感を感じる。六野は摘星が「今も頭領が思いを寄せる特別な女の子」だと気付くが、摘星は渤王に「あなたは不倶戴天の敵」と言い放ち、疾沖は思わず真相を打ち明けそうになるが、渤王がそれを阻止する。
渤王が溍にいるということは、疾沖もこうなるとわかっていたのでしょうけれども
張錦は殉死を嫌い、金で身代わりを立てようとするが、身代わりとの取引の場にいたのは允王だったため腰を抜かす。允王に脅された張錦は、皇帝を裏切り允王のため働く羽目に。
張錦はそりゃ殉死は嫌でしょうけれども、一番身近な人間に裏切られるのですね
遥姫は渤王に、祭祀で夜煞隊の三人を救出する計画について知らせ、渤王はなぜ自分に優しくするのか尋ねる。遥姫はかつて渤王が「一人じゃない」と言ってくれたことから、この世で唯一の家族だと思ってきたのだと言い、渤王も「とっくに家族以上だ」と抱きしめる。
遥姫、かわいいです。渤王にしか見せない笑顔なのでしょうか
允王が皇宮を訪れると、皇帝は皮肉を言って允王を慌てさせ、さらに子宝に恵まれない敬楚楚に遥姫の鍼治療を勧め、敬楚楚を近くに置きたいと言って允王を追い詰める。そこに皇帝の薬を持ってきた張錦が、允王と目配せを交わす…
実子でないのに、実は允王が一番楚馗に似ているのが皮肉です
第45話「皇帝の決断」
遥姫が長生林での祭祀について報告するが、かつての腹心を生贄にすることで渤王をおびき寄せられるという策で、皇帝は允王に準備を任せることに。迄貚では宝娜公主が、楚馗の祭祀を受け入れた兄王に抗議するが、允王が兄王と密談すると聞き、溍へ駆け付け疾沖と摘星に伝える。渤王は祭祀を承知で、夜煞隊を救出するつもりだと明かす。摘星は反対するが、遥姫という盟友がいるから大丈夫だと言い、皆で生きて戻ろうと誓う。
宝娜公主はまだ登場するのですね。兄王も厄介な妹がいて大変ですね~
迄貚にほど近い楚馗の駐屯地で、張錦が隠れて服用していた薬を遥姫が発見する。楚馗は突然卒倒し、遥姫は原因を薬湯だと診断する。逃げ出そうとする張錦を遥姫が捕まえ、楚馗は失明したが認めようとしない。遥姫は張錦が允王に脅されて毒を盛っていたことを白状させ、張錦を殺そうとする楚馗を止めて、名案があると言う。
意外とあっさりバレました。允王は万事詰めが甘いような気がします
迄貚王と允王の会談の場に、宝娜公主は疾沖と摘星を連れて現れ、允王を糾弾する。摘星は允王の謀略に迄貚王が巻き込まれようとしているのを阻止したいと説くが、迄貚王はどちらの味方をするつもりもないという。
迄貚王は立場上、そうでないと国を守れないのだから、しょうがないですよね
楚馗の前に渤王が姿を現す。渤王が許せないのは允王だと聞き、楚馗は渤王と遥姫が共謀していたことに気付く。允王を祭祀の場に誘い出してくれれば、半年以内に勲王に譲位をとの渤王の提案に、楚馗は選択の余地がないと感じ、譲位を受け入れる。
これが民を思う無血停戦の策だということに楚馗は気付きもしないのでしょう
楚馗は允王に祭祀の名代を命じ、さらに夜煞隊をより苦しめて死なせるため、遥姫に銀螣針という道具による失血の刑を行い、允王を夜煞隊から引き離そうとする。摘星と疾沖は渤王を探していたが、単独行動を取ろうとする摘星に疾沖は不安を感じる。三人の刑場に渤王が駆け付けるが、文衍は黒血を吐き意識がない。三人は解毒薬を服用したが、経脈を断たれた文衍には効果がなく、海蝶と莫霄のために黙っていたのだ。
文衍が…最後の言葉もなく黙って耐えて、彼らし過ぎるのが泣けます
刑場に引き返そうとする允王を摘星が攻撃するが、失敗し追われてしまう。それに気づいた渤王は、摘星を庇って矢を受ける。疾沖が駆け付けたものの允王の兵に取り囲まれるが、宝娜公主が命懸けで允王を脅したため、允王は兵を引く。渤王は文衍を守れなかったことを悔やみ、血杯を捧げようとすると黒血だったため、寿命が尽きようとしていることを悟る。
文衍に続いて渤王が!残された時間がわずかなら、黙ってひとりで逝こうとしないで!
摘星は渤王が庇って傷を負ったことを案じつつも、自分が川王妃であり、渤王が仇であることを思うと会いに行けずにいた。たまらず疾沖はすべての真相を明かす。今更どうすればいいのかと困惑する摘星に、疾沖は「自分は摘星にとって足枷でしかない」と言い、渤王のもとへ行けばいいと言う…
とうとう言ってしまったのですね。摘星を愛するからこそ手放す疾沖が悲しすぎます…
43~45話の感想
黔奴営からの大脱走は趙久の犠牲が残念でしたが、皆が新しい生活を送れるようになってよかったです。渤王の帰順が目的だったとはいえ、大量の前科者をニコニコと受け入れる溍王の懐の深さは偉いと思いました。そして渤王が溍にやってきたということは、渤王と摘星の過去を思い知らされることになるわけで、疾沖はわかっていてもやはりつらそうですね。
それでとうとう疾沖は「真相」について摘星にすべて暴露してしまうことに。かつて渤王が摘星を愛しているからこそ手放したように、疾沖もまた摘星を愛しているゆえに手放す選択をするのですね。疾沖はずっと黙っていることもできたのに、そうしなかったところが疾沖の純粋さですよね。さて、これでボールは摘星に渡りましたが、これまですべて他人に決められ流される籠の鳥だった摘星が、籠の扉が開かれた状態でどんな選択をすることになるのでしょうか。飛び立つのを見守るのが疾沖の愛なのだと思うと、悲しいですね…
それにしても、大事な右腕だった文衍を失ってしまったことは、渤王にとってあまりにも大きな喪失だったのではないでしょうか。愛する摘星より、最大の理解者と呼ばれる遥姫よりも、黙っていても渤王の思考を受け止め理解し、支えていた大親友だったように思います。その文衍と同じ黒血の症状が渤王にも表れてしまったということは、允王の矢が毒矢だった、ということなのでしょうか?允王、まったくもって許すまじです。
文衍亡き今、ここはもう遥姫になんとかしてもらうしかないわけで、遥姫のすべてを尽して渤王を助けてあげて欲しいものです!