高潔なあなた-あらすじ-16話-17話-18話-感想付きネタバレでありで!

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クルミットです♪

展昭は莫研の病を治す薬を得るため、遼の太子との婚姻を嫌がる公主・趙渝の遼行きに同行する羽目になり、莫研との別れを覚悟しますが、将来を誓い合い一緒に遼に向かうことに。途中、趙渝を逃がすかどうかで展昭と莫研の意見が分かれますが、遼に到着すると敵対心むき出しの遼人に数々の侮辱を受け、趙渝がとうとう和親の白紙を宣言してしまいます。

この時代の遼は宋に対して対等だという意識があるので、宋側と全く噛み合いません。そこに公主としての義務感の薄い趙渝が投入されたら、大炎上必至です。敵地で誰が真の敵かが見えないまま戦いを強いられる展昭たちは、果たして無事でいられるのでしょうか?

【高潔なあなた】(ネタバレあり)

第16話「果たすべき務め」

趙渝が展昭を「心に決めた人」と名指ししたため蕭太妃は激怒するが、趙渝も遼側の度重なる侮辱の上、耶律洪基も自分と同じように想い人がいるのに婚姻しようとしていると言い返す。しかし耶律洪基はあの日出会ったこと自体を否定し、「想い人はいない」と蕭観音の前で断言したため、蕭観音は自分が否定されたと傷つき、趙渝は和親の白紙を宣言する。
二兎を追うものは一兎もで、これで耶律洪基が二人から振られればいいのに♪

寧晋は腹に据えかね、宋の皇后が用意した嫁荷の簪を折られたことを非難し、面目を失うのは遼の方だと主張するが、蕭観音は「この縁談は宋から持ち込まれたものだが、それは宋の側に利益があるからだ」とやりこめる。そこで莫研が武芸の腕を競おうと提案し、宋からは展昭が出て、褒美に隼を所望する。遼からは耶律菩薩奴が名乗りを上げ、弓矢で競うことに。
遼は狩猟に強いため、弓矢の方が得意なのですよね

武芸勝負は、16個の天灯を8本の矢で競うというものに。展昭は弓矢が不得手だというが、互角に渡り合い勝負は引き分けに、神亀と隼を互いに贈りあうことで事態の収拾を図る。展昭と莫研は喧嘩を引きずっていたが、互いに謝罪して許しあう。莫研には展昭が勝ちを譲ったように見えたが、展昭は弓の名手の菩薩奴に配慮し揉め事の原因になるのを避けたのだ。趙渝の想い人宣言にも、「心にも瞳にも小七だけ」と断言する。
莫研が手抜きに気付いたのなら、武術のできる人たちにはバレバレだったのでは?

耶律洪基も展昭が最後に手を抜き、さらに耶律菩薩奴がわざと外したことも指摘するが、耶律菩薩奴はそれを否定する。一方展昭は趙渝に、自分を想い人だと言っていたのは本気ではないだろうと指摘し、趙渝自身も手に入らないものを望んでいただけだと気づく。明日からは羨まれる場の「いい公主」であることを演じるのだと悟ってみせる。
趙渝は一皮むけた感じがします。彼女も根が悪い子ではないのですよね…

寧晋は莫研に、宴の詩は莫研を想って詠んだのだと打ち明けるが、莫研が困惑したのを見て冗談だと言ってごまかす。その後やけ酒を飲んでいると展昭に飲みすぎを注意され、「莫研はなぜお前を?」と、親王の自分が展昭に及ばないわけを聞いてしまう。寧晋は籠の鳥はかわいそうだと隼を自然に返し、莫研を幸せにしなければいつでも奪い返すと宣言する。展昭もまた莫研を必ず幸せにすると誓う。
失恋でいい友情が芽生えましたね!

翌朝、宋の一行は突然兵に取り囲まれ、蕭観音により蕭太妃謀殺の罪で連行される。耶律重光(南院大王)が駆け付け慎重な対応を求めるが、死因は神亀に塗られた毒によるものだという。場が混乱したため。耶律重光が宋の者に捜査させようと提案する。趙渝が人質になると申し出て、二刻の間に真相が解明できなかったら宋が全責任を負うことになる。
いきなりとんでもない大事件が!でも、趙渝は大人になりましたね…

展昭たちは蕭太妃の天幕に出向き、捜査を開始する。一方、人質となった趙渝のもとに蕭観音が来て犯行を責め、趙渝が証拠を見せろと突っぱねると、激高して鞭を振るおうとする。それを止めたのは意外にも耶律菩薩奴だった…
耶律菩薩奴は敵なのか味方なのか、謎の多い人物ですね

第17話「心に秘めた隠し事」

耶律菩薩奴に鞭を止められた蕭観音は仕方なく帰っていく。耶律菩薩奴は趙渝の無礼を非難するが、趙渝は仮面をとらないのが無礼だと言い返し、脅されても屈しない。しかし後から見ると食事の器の中には簪が修理されて入っていた。
菩薩奴は南院大王の近くに仕えているのですね、もしかして…

蕭太妃の遺体の様子から中毒死だろうと見られた。人差し指の傷口が化膿して爛れており、犯人は神亀自身には効かない毒を仕込み、蕭太妃が噛まれるよう仕向けたのではないかと考えられた。しかし天幕に怪しい者の出入りはなく、侍女を装って出入りしたのではないかとみられた。侍女の出入りは名簿に記録されていたが、すべて燃やされ管理者まで殺されていた。唯一の手掛かりを失ったことで、莫研は宋を陥れようとするのかという「目的」がカギだと考える。しかしすでに約束の二刻を迎えようとしていた…
完全アウェイで、短時間での捜査だなんて死刑宣告に等しいですよね

期限を迎え、寧晋は犯人として莫研を引き出す。神亀に盛られた「神雖寿」が原因だが、犯人である莫研は宋人ではなく、莫研は西夏人で西夏の間者であると主張する。西夏は宋と遼の仲を裂いて漁夫の利を得るつもりなのだとの説明に、耶律洪基は納得して翌日の莫研の処刑を命じる。寧晋は気付かなかった展昭にも責任があるとして共に処刑を求める。
展昭と莫研に二人とも処刑を命じるとは、かなりの賭けだと思われます

耶律洪基は莫研が冤罪だと気づいていた。寧晋は「犯人の思惑は両国の関係の破壊で、和親が進めば犯人はまた手を下すはずだ」と説明し、次の標的は護衛の厳しい皇族ではなく、蕭兄妹になるだろうという。その推理が莫研の考えだと見抜いた耶律洪基は、莫研の知恵で叔父を排除する方法を考えて欲しいと言い出す。その頃予想通り蕭信が侍女を装った刺客に襲われ、展昭が阻止するが、彼女の衣の裾にもまた暗花の刺繍が施されていた。
耶律洪基と耶律重光の間の、皇位継承をめぐる確執の存在が浮上してきましたね!

莫研も解放され、遼側が引き続き捜査を行うことに。耶律洪基は蕭太妃の喪に服すため婚儀の1年延期を提案し、趙渝も了承する。耶律洪基は莫研がただの侍女ではないと見抜くが、蜀中六悪の七番目との名乗りを聞いて、なぜか耶律菩薩奴が仮面の下で動揺する。寧晋は宋の潔白を知らしめるよう願い、耶律洪基は今後宋の一行に手出しする者は死罪と宣言する。
耶律菩薩奴は蜀中六悪に関係のある人物なのでしょうか?

遼の都で屋敷に落ち着いたところ、展昭のもとへ「隼」から呼び出しの文が届き、出かけていくのを見た寧晋が不審に思う。一方趙渝と莫研は、ようやく友人として語り合える仲に。
「厠の石」のたとえが今一つよくわからないのですが、何となく伝わりますね♪

「隼」はなんと耶律菩薩奴だった。彼によるとより警戒すべきは耶律重光で、宋の反徒と結託して争いを企てており、蕭太妃に刺客を放ったのもその勢力ではないかという。耶律重光により密偵の主導者を隠されたため、龐吉との結託の証拠と主導者を見つければ不正金も発見できるという。耶律菩薩奴は展昭の勧める帰国を拒み、仮面の下を明かす。
元々いた耶律菩薩奴になりすましているので、仮面をかぶっているのでしょうか

蕭太妃の葬儀の中、寧晋は莫研たちに「耶律洪基から耶律重光の排除を頼まれた」と打ち明け、莫研たちは耶律洪基の真意がわからず困惑する。太妃の墓に侍女たちが殉葬されると聞き同情していると、その中に隠れていた刺客が趙渝に襲い掛かるが、耶律菩薩奴が阻止する。刺客の遺体を見た莫研は失神してしまい、七葉槐花を与えたのに心の部分が根治していなかったとわかる。目覚めた莫研が「あの刺客は暗花だった」と言うので、龐吉の力が遼にまで及んでいることがわかる。
龐吉は和親をプッシュしておきながら、わざとぶち壊すようなことをしているのですね

趙渝と寧晋のもとに蕭観音が訪れ、天山の駱駝の血を耶律洪基が届けさせたという。二人は蕭観音に飲むよう迫られ、渋々飲むが後から吐き出す。展昭は隼の密命のことがあって、何か聞かれてもごまかすような答えをしていた。莫研は展昭が何か秘密を抱えているように思えて趙渝に相談すると、尾行して本当のことを探れと唆される。
自分たちの不手際で襲撃があった直後に、よく嫌がらせのようなことしますよね~

耶律重光は、寧晋が放った隼を取り戻し汁物にしていた。趙渝を狙った刺客は耶律重光の仕業だったが、その関与を疑わせないよう耶律菩薩奴が真っ先に刺客を仕留めたのだ。身近に宋の間諜が潜んでいると聞いた耶律重光は、展昭が間諜と接触するのではないかと調査を命じ、暗花との接触場所である中京の寺院を展昭に気付かせるなと釘をさす。暗花の主導者は誰かと尋ねると、耶律重光は不敵に笑う…
隼を汁物にしてしまうなんて!耶律重光はかなり真っ黒でしたね…

第18話「待ち受ける敵の罠」

莫研が展昭を尾行すると、寧晋と歓意楼という妓楼に来ていた。展昭は嫌がるが、蕭信からの誘いのため断れない。戻ってきた二人は「蕭王府で蕭氏一族と真面目な話をしてきた」とごまかすが、遊びを隠したからと莫研は口をきかなくなる。翌日も莫研は機嫌を直さず趙渝と出かけるが、結局出先でも展昭のことばかり考えているのを趙渝に冷やかされる。そんな中、莫研はひとりでいるところを蕭信にちょっかいを出されるが、その際に蕭信の衣の裏に暗花の刺繍があるのを発見する。
莫研は江湖育ちだけど、料理や裁縫などは一通りできる設定になっていますよね

寧晋と展昭は安置所で遺体を確認すると、暗花の手の者だとわかる。寧晋は昨夜偵察をしていたと言う展昭の嘘を見破り、隠し事をするなと責められる。そこで展昭はやむなく宋の間諜「隼」に不正金の件で極秘に会っていたことと、その正体が耶律菩薩奴だと打ち明ける。莫研には伏せていると聞き、寧晋は今後親王たる自分を頼るようにと胸を張る。
寧晋は遼に来てずいぶん逞しくなった気がしますが、まだまだボンボンですね~

蕭信の侍女が、趙渝の好みや両国友好を理由に莫研を呼びに来たため、莫研は困惑しつつも、短剣を身に帯びて応じる。蕭信は莫研に酒をふるまい口説こうとしたため、莫研は帰ろうとするが、口にした酒には薬が盛られており意識を失って倒れてしまう。
蕭信最悪です。でもわざわざ風呂に入ってくるようなお坊ちゃまだから助かったのかも

展昭は耶律菩薩奴に呼び出されるが、それを遼の兵に尾行されていた。耶律菩薩奴の急用は、暗花の首謀者は錦糸繍坊の師範・方夫人だったと判明した件だった。しかし周囲を耶律重光の兵に取り囲まれ、展昭と間諜の接触をあぶりだす罠だったと気づく。展昭は兵の中に寧晋がいることに気付き、寧晋の鎧を耶律菩薩奴に着せて、中にいたのは寧晋であったかのように工作したため、耶律重光は引かざるを得ない。
寧晋ナイス!そういえば、前に蕭信が錦糸繍坊の店から出てきたことがありましたよね

展昭たちが戻ると莫研の姿がなく、蕭信の使いが来ていたことから危機に気付く。莫研は目覚めて逃げようとするが薬で体が動かず、間一髪のところで展昭が蕭信の片目を斬って莫研を連れ帰る。莫研は足手まといを悔やみ、宋に帰ると言い出すが、展昭は「二度とこんな目に遭わせない」と誓う。耶律菩薩奴は莫研が「小七」と呼ばれていることに引っかかる。
目玉ひとつで済ませたのは、展昭としてはかなり抑えたと思いますよ…

耶律重光は莫研と展昭を始末するため、方夫人に龐吉への手紙を託し、書信のことを噂にして展昭の耳に入れるよう耶律菩薩奴に命じる。莫研は耶律洪基の狩猟で始末する計画で、呉子楚もすでに引き離してあるという。展昭の耳にはすでに書信の噂が入っていたが、それが罠だとわかっていながらも、展昭は出向いていくという。莫研は初めて作った衣を展昭に着てもらうが、肩に針が付いたままになっていても衣を気に入ってくれた展昭の後ろ姿に、密かに無事の帰宅を祈る。
針は危険… 見送りの演出に嫌な溜めというか、フラグを感じますね~

趙渝のための馬を莫研が選ぶが、同じ馬を蕭観音が横取りしようとする。ところが耶律洪基の配下が飛んできて、蕭観音は貴妃の宴に出席するため馬は必要ないと引かされてしまう。耶律菩薩奴は莫研に危険を伝えるかどうか逡巡するが、声をかけられない。一方蕭信は、狩猟の地図を手に入れ宋人たちへの復讐を企んでいた。
耶律洪基はまるで趙渝と莫研の危機を知っているかのような回避策ですよね

狩猟への参加を阻止された蕭観音は、耶律洪基に本当の理由を問いただす。耶律洪基は「耶律重光には和親を阻止したい思惑があり、狩猟で宋人を殺す企みがあるため、この機に耶律重光をやりこめるのだ」と説明する。それでも蕭観音はついていくというが、心が乱れるため駄目だと言う耶律洪基の思いが蕭観音には伝わらない。
性格が悪い上に鈍感なこの郡主のどこがいいのやら…

狩猟の出発を前に、耶律重光はいつも鹿狩りばかりでつまらないと、虎を狩ろうと提案する。そこで耶律洪基と耶律重光は虎狩りに、宋の一行は蕭信と鹿狩りに向かうことになり、莫研は何か企みがあると見て警戒する。途中で趙渝が隠れてついてきた蕭観音を発見し、見つかってバツの悪い蕭観音はその場を逃げ出すが、崖から落ちそうになり、趙渝と莫研がそれを必死に助けようとする…
趙渝と莫研と蕭観音の三人は、似た者同士のような気がしてきました。仲良くなれそう♪

16~18話の感想

ラスボス感すらあった蕭太妃が、出てきて早々に殺されてしまってビックリです!そしてノホホンとした雰囲気があった遼の皇帝の弟・耶律重光が、実は真の黒幕だったというのがまた驚きです。耶律重光のモデルになった人物は聖宗の次男・耶律重元とみられ、狩猟を利用して反乱を企んで発覚した、という事件を起こしているので、この狩猟は大問題ですね!耶律重光は莫研の始末に狩猟を利用しようとしていますが、耶律洪基はこの機会に厄介な叔父を排除してしまおうという企みでしょうか。

結構悪そうに見えた耶律洪基ですが、龐吉と組んでいる耶律重光に比べたらまだ話が通じそうな気がします。ただ、耶律菩薩奴が宋人の間諜だったと知ったら、許してくれるかどうか怪しいですよね。それにしても耶律菩薩奴はどうも莫研のことを知っているらしいのですが、蜀中六悪の関係でしょうか?そもそも六悪の中で二と五しか出てきていないので、空いている数字の誰かであったりするのかもしれませんね。宋のメンバーが来たことで、耶律菩薩奴こと蘇酔の危険度がぐんと増していますが、彼が無事に本来の自分に戻れる日は来るのでしょうか…

なかなか物騒な遼ですが、莫研は展昭との結婚生活をリアルに計画して、実にポジティブに遼ライフに馴染もうとしているようです。でも、このまま宋に帰らず包拯たちが出てこないまま話が終わってしまうのはかなり寂しいですよね。趙渝の和親がどう転がるかはわかりませんが、莫研と展昭と寧晋は宋に戻るような流れになって欲しいです。寧晋もなかなか成長しましたし、フィクションなのだから寧晋がやがて皇帝になるとか… いや、そうしたら宋の滅亡が実際よりうんと早まりそうですよね♪

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