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クルミットです♪
張風に李栩を殺された悲しみを乗り越え、莫研たちは迷宮から女侠客段青衣の夫・譚彰を救出し、箱の中から見仙石を取り出します。しかし張風を殺してしまったことで、包拯と展昭は責任を問われ、ようやくたどり着いた黒幕・龐吉に見仙石を壊されることに…
開封府の職を解かれた展昭が復職するため、そして莫研の命を救うために公主の縁談に関わることとなり、今回から遼へと舞台が移っていきます!異境で無事に公主の縁談は成立するのか、また展昭たちは不正金にたどり着くことができるのか、心配は尽きません♪
【高潔なあなた】(ネタバレあり)
第13話「わがままな公主」
莫研は怪しげな動きの少年を捕まえるが、彼は男装女子の銭袋を盗ったスリだった。銭袋の中身が宮中の高価なものだったため、男装女子を問い詰めると逃げてしまう。莫研は彼女が公主だと見破るが、展昭が公主の情報について詳しいことが面白くない。
展昭がデレデレにパシらされている様子を、開封府の皆はどう思っているのでしょう
莫研は街で男装した公主に出会ったと包拯に報告するが、包拯によると、展昭はたびたび公主探しに駆り出されているのだという。包拯は李栩から預かった将来の嫁荷を莫研に渡そうとするが、まだ使う機会がないからと、生涯の伴侶を得るまで包拯が預かることに。
寧晋からどれだけ巻き上げたのか、銀子が相当額ありそうでしたね!
展昭は公主について莫研に弁解しようとするが、寧晋が「展昭は公主の許婚」だと暴露する。展昭は公主の想い人で有名であり、幼い頃に遊びで婚礼まで行ったことがあるというので、莫研は不安になる。寧晋は公主の居所を知っているが、三つの条件を飲んだら教えるという。まず寧晋は沢山の食べ物を買いそろえさせ、御馳走しようとするが莫研は受け入れない。
展昭が公主に一方的に思われているようですが、これは厄介そうですよ
「公主が攫われ、賊は金十万両を要求」との急報が入る。莫研の助けもあって趙渝(公主)を助け出すが、隙あらば展昭にしなだれかかろうとするため趙渝と莫研は互いに火花を散らすものの、莫研は「あの賊は公主と結託していた」と見破る。皇帝が展昭に趙渝の護衛を命じたものの、遼との和親は避けられず、趙渝は激しく抵抗する。
賊に売り飛ばされたりしたら大変なのに、無茶しますね~
展昭は莫研に、「許婚」とは昔勝手に趙渝が偽の勅旨を作って言い張ったことだと説明する。そこに趙渝が首を吊るふりをしたため、莫研はその様子を見て失神してしまうが、趙渝はまったく悪びれない。公孫策が診察したところ、もともと体が弱かった莫研は日に日に深刻な状態になっており、死毒を除かなければ命に係わるという。この病を治すのには「七葉槐花」が必要だが、中原では皇宮に一株しか存在しないものだという。
解毒に必須な難易度の高い場所に存在するレア植物… 時代劇あるあるですね!
莫研が目を覚まさないため、寧晋は趙渝に対して怒るが、趙渝は「勝手に倒れた」と気にしない。そこで寧晋が皇宮へ送り返そうとしたため、趙渝は誰も自分を愛さないとむくれる。展昭は趙渝発見の功で復職を認められ、皇帝から和親で遼へ向かう護衛と、遼での身辺護衛を命じられる。展昭はそれを引き受ける条件として、皇帝に「七葉槐花」を求める。
初恋の人に政略結婚の護衛をさせるとか、皇帝は一体どういうつもりなのかと…
皇后は趙渝の嫁荷の準備を進めていたが、趙渝は耶律洪基になど嫁ぎたくないと訴え、異民族をなだめるために娘を使う父帝を軟弱と非難する。皇后はその言葉に思わず趙渝の頬を張るが、趙渝は皇后の説得に耳を貸さず自害しようとしてみせる。皇帝に公主としての義務を説かれても、趙渝は自分自身の人生を生きたいと譲らない。
皇帝も皇后も、これまで公主をわがままに育てすぎましたね
趙渝は展昭にも冷たい態度を取られ、莫研を失神させたのはわざとではなかったと謝罪し、説話への護衛を命じる。その頃莫研は目覚めたものの、趙渝の自害が芝居だったと寧晋から聞き激怒する。寧晋が莫研の機嫌を取るため街に連れ出すが、趙渝と連れ立っている展昭と出会い、展昭が莫研を誘ったため、面白くない趙渝は皇宮へ帰ると言い出す。
趙渝のわがままよりも、寧晋の本気の方が厄介そうな気がしてきましたよ…
莫研は悪夢を見て寝台から落ちてしまい、様子を見に来た展昭は心配するが、寝姿を見られて恥じらった莫研に部屋から追い出される。このままでは莫研の命が死毒で失われてしまうため、展昭はいたたまれず遼行きを受け入れ、皇帝は「七葉槐花」を授ける。そこに趙渝が「展昭には一生遼に残って欲しい」と言い出す…
初恋の人を連れて行くだけでも大問題なのに、一生そばに置くのはダメでしょう
第14話「夜空に誓った愛」
展昭の遼行きが決定する。遼にいる間諜の「隼」が潜入している耶律重光は、疑い深くて接触が難しく、包拯は展昭が遼に行く好機に、協力して不正金を取り戻せればと考えていた。展昭自身はもう宋に戻れない覚悟を固めており、莫研には出立前に伝えるつもりでいた。包拯は隼と手を組む密命を展昭に下すが、誰が隼かは明かすことができないという。
これから「誰が隼?」と疑いながら見る楽しみが出てくるようです
展昭は苦悩の末、莫研に「公主を遼に護送した後、一生宋に戻れない」と打ち明ける。すると莫研は「私も一緒に行きます」と言う。莫研は包拯に頼んで嫁荷の銀子を返してもらうと、包拯は相手が寧晋だと勘違いして心配するが、莫研は「相手は教えない」と包拯を煙に巻く。
包拯が鈍すぎてびっくりです!なぜそこで寧晋だと思った上に、展昭だと気づかない?
莫研は遼に行くつもりで準備をしていたが、一晩考えた展昭は「足手まといになるから連れて行けない」と答える。その頃、展昭の遼行きを聞いた寧晋は内心喜びつつも、莫研が一緒に行くのかが気がかり。莫研は寧晋に、同行の口添えを頼むが、寧晋は展昭への不信感を植え付けようとし、遼の使節団の娘と展昭が結ばれるかどうかで賭けをしようと言い出す。
展昭が遼に一生行ってしまっても、寧晋に出る幕はないと思いますけどね…
展昭は寧晋の山荘へ呼び出され、遼の使節団の娘との見合いを強引に勧められる。莫研は心配で隠れて見守っていたが、展昭が断り切れずに見合いを承諾してしまったため、立場的に引き留めることもできず悶々とする。翌日、展昭は相手の女性に「心に決めた小七という人がいる」と断る。実は見合い相手は莫研に嘘を吹き込まれて引き返しており、仕切の向こう側にいたのは莫研だった。展昭の本心を聞くことができた莫研は、大満足で寧晋に感謝する。
遼の令嬢を怒らせて、国際問題にならないのか心配です
展昭は莫研に、遼へ連れて行けないことを謝罪するが、莫研は物わかりよく受け入れ、灯籠祭りに一緒に行く約束をする。公孫策が七葉槐花の薬を完成させるが、病は癒えても心の傷は残る、と言う。灯籠祭り当日、莫研は親知らずのため顔が腫れあがり祭りに行かないと言う。そこで展昭が苦心して選んだ面紗を持ち帰り、ようやく祭りに出かける。
もともと丸顔のせいか、そんなに腫れてる感じがしないです♪
展昭は莫研に公孫策の作った薬を渡し、自分が去っても体に気を付けるように諭す。莫研は見合いの場にいたのは自分だと明かし、遼へ連れて行ってと願う。展昭は生涯の伴侶にふさわしいと、二人は将来を誓いあい、遼で落ち着いたら夫婦になろうと約束する。
おめでとう!莫研の粘り勝ちといったところでしょうか
寧晋が遼に行って皇帝の恩徳を知らしめたいと申し出たため、皇帝は弟の成長を喜んで許可する。実は今回の和親は龐吉が言い出したもので、包拯は心配して展昭に言い含める。開封府の面々に見送られて展昭と莫研は出立し、包拯は「開封府も寂しくなる」とつぶやく…
結局寧晋も一緒に行くのですね!陛下、寧晋は全然成長していませんよ~
一行は遼との国境の覇州に到着し、知府の李戸が出迎える。李戸の妻は皇帝から「公主に宋の礼儀を学ばせよ」との勅命を受けていたが、不機嫌な趙渝は、叔母にあたる李夫人のことも見下した態度をとる。しかし李夫人・龐瓏は趙渝の気持ちに共感してみせる…
李戸の妻が「龐氏」ということは龐吉の縁者なのでしょうか、不吉ですね!
第15話「不穏な政略結婚」
莫研は政略結婚を強いられる趙渝に同情を寄せつつも、遼で不正金の捜査をどう行うかに関心を寄せていたが、展昭は「包拯から密命は受けていない」とごまかす。李夫人・龐瓏は龐吉の娘で龐貴妃の実妹であるため、趙渝の叔母に当たるのだという。龐吉の長女は貴妃に、次女は大将軍の妻だが、三女の龐瓏がなぜ覇州の知府に嫁いだのかと莫研は不思議に思う。
展昭は嘘をつく時目が泳ぐのでバレバレですよね
龐瓏は、開封から遠く離れ文化も習慣も違う覇州での日々はつらく、夫の優しさでも望郷の苦しさは埋められず、己の孤独を趙渝の姿に重ねてしまったと語り涙する。展昭たちが様子を見に行くと趙渝の姿はなく、急いで捜索することに。趙渝が外に出るかためらっていると、龐瓏が扉を開けて趙渝を外に出し、捜索隊には見ていないと嘘をつく。
龐瓏の本音がどういうつもりなのか、父から命じられているのか、謎ですね
展昭たちが街を捜索していると、李戸が榷場(貿易を管理する官庁)で義妹捜索を目的に遼の商人たちを調査したことで、商人たちから公主の失踪を揶揄され、宋を侮辱されていた。趙渝は遼の服装に着替えて街に紛れていたが、漢人の書店主が遼人に脅されているのを見かけ、放っておけずに介入すると、そこに一人の男が現れ、荒くれを鎮める。その男は趙渝に「想い人とはぐれた」というが、姿絵によると趙渝が拾った衣の持ち主だった。
これで趙渝がこの男性と恋に落ちる…というわけではなさそうです
趙渝は寧晋と莫研に発見されるが、自分が犠牲になるのは嫌だと帰るのを拒み、好きじゃない人とは結婚したくないと心から訴える。莫研と寧晋はそれに打たれて趙渝を逃がそうとするが、展昭に阻まれ、莫研は「遼に嫁ぐのが私なら?」と展昭に突き付ける。趙渝が出会った男は、探していた想い人を見つけるが、彼らも互いに想いあっているのに、他の女子を娶らなければならず苦しんでいるのだった。
趙渝が逃げ出したところで、一人で皇宮に逃げ帰るわけにもいかないですし…
一行は晋陽府を出立し遼に到着するが、遼の城門には仮面の男が待ち構え、迎えの使者は誰も現れない。やがて仮面の男が趙渝に歓迎の宴への出席を伝えに来るが、趙渝は反発し出席を拒む。しかし仮面の男=耶律菩薩奴の逃亡兵を問答無用で殺害する残酷さを見た趙渝は、疲れをおしても宴に出席することに。
出迎えゼロって相当ひどいですね。仮面の男は皇子のようですが…
宴に出席すると蕭太妃に属国扱いされ、蕭太妃の一族の蕭信に軽薄な物言いをされる。遅れて現れた太子・耶律洪基は、趙渝が覇州の街で出会った男だった。蕭太妃は両国で歌舞の腕を競い合おうと提案し、遼の舞姫が舞を披露するが、舞姫は郡主で蕭信の実妹の蕭観音(耶律洪基の想い人)だった。蕭観音は趙渝にも舞うよう挑発するが、趙渝は舞を習っていないと困惑する。そこで莫研は自分が舞うと言うが、蕭観音は趙渝から簪を奪い、それを賭けようと言い出す。莫研の舞は児戯で完全敗北し、簪は奪われてしまう。
莫研の無駄な自己肯定感の高さは、李栩が煽って育てたのですね…
次は寧晋と蕭信が文才を競うことになり「恋」を題に詩を詠むことに。蕭信は勝ったら莫研を侍女に欲しいと言う。寧晋は全く筆が進まず宋側を心配させるが、莫研を見て一気に書き上げる。耶律洪基は寧晋の詩を聞いて「想い人への偽りない思いが伝わった」と寧晋の勝ちを認め、蕭太妃は蕭観音に簪を返すよう命じるが、蕭観音はわざと簪を落として壊す。
耶律洪基は蕭観音のどこが好きなのでしょうか。かなり性格悪いですよね!
飲めない酒を強要され、挑発を繰り返された趙渝は、杯をたたき割って「破談よ!」と叫ぶ。そこで耶律洪基に対して「想い人がいながらなぜ私を娶るのか」と非難し、自分にも心に決めた人がいると、展昭のことを暴露する…
耶律洪基と蕭観音の仲は秘密ではなさそうだし、そもそも宋がねじこんできた和親なのだから、なぜ私を娶るのかと責められても耶律洪基は困っちゃうのではないでしょうか
13~15話の感想
今回から遼に舞台を移し、宋と遼の縁談の裏で、不正金捜索のミッションが展開します。
それにしてもわがまま公主は中国時代劇では鉄板モチーフですが、男主にまとわりついて公主という立場で恋愛にパワハラを持ち込むのが定番ですね!今回はわがままの頂上決戦、「宋の公主」vs「遼の郡主」のガチバトルが展開してしまうようです。二人の性悪姫君にの戦いに莫研が脇に追いやられている感じすらします。これはもう宋と遼のプライドの代理戦争ですね!
ところで趙渝の縁談の相手・耶律洪基は、将来的に遼の第8代皇帝になる人物です。13話の趙渝と皇后の会話に「澶淵の盟」という単語が出てきましたが、これは1004年に宋の真宗と遼の間で結ばれた盟約で、北宋は遼へ年間絹20万匹・銀10万両を毎年送ることで「平和を金で買った」ので、遼が宋を見下す原因となり、宋側としては屈辱的と感じていたのが、あの遼での宴に集約されていたように思われます。
そして宴の席で蕭太妃がチラっと言っていましたが、蕭氏は「后族」で、代々皇帝の后を輩出する一族なので、蕭観音も将来の皇后となるために育てられたのに、降ってわいた和親のせいで引き裂かれる羽目になったわけです。ただの色恋の問題ではなく、蕭太妃の立場を支える蕭氏の盛衰に関わるという、高度に政治的な問題なので、当事者が誰も望んでいない和親をプロデュースした龐吉の思惑がどの辺りにあるのか、大いに気になりますね。
それにしても李夫人・龐瓏がしきりに趙渝に共感して見せたのは、破談を誘発させようとする故意の煽りだったのでしょうか。父・龐吉の命なのか、自分だけ辺境に追いやった父への恨みで龐吉の計画した縁談をぶち壊そうとしたのでしょうか。遼にいても悪徳龐吉の影がちらついて落ち着きませんが、最高権力者の鬼姑・蕭太妃の方が、今は何倍も怖いかも。
それにしても完全アウェイの地で、頼りない宋側メンバーを背負って文句ばかり言われている展昭が、ある意味一番かわいそうな気がしてきました♪