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クルミットです♪
富弼によって劉平を陥れた黄徳和の不正の証拠が集まり、その摘発は朝廷を大きく揺るがしました。西夏対策で韓琦の主戦論と范仲淹の非戦論が対立しますが、韓琦の意見を採った趙禎は、大敗の知らせに衝撃を受け、胸の痛みで倒れてしまうことに…
政治ドラマの要素が強かった本作ですが、張妼晗の情念が爆発してドロドロした後宮ドラマの様相を呈してきました。嵌めたり嵌められたり、呪ったり呪われたりの連続ですが、小者の悪巧みは、ラスボス曹丹姝に通用するのでしょうか♪
【孤城閉-こじょうへい】(ネタバレあり)
第25話「聡明な優しさ」
趙楚玥(玥児)を呪う人形が発見されて張妼晗は激高し、さらに許蘭苕が「人形の見つかった湖畔で福康公主(徽柔)を見た」と証言する。一方曹丹姝は、趙禎が仕事ぶりを誉めていた梁懐吉に、本の整理書写の仕事を依頼するが、彼が徽柔誕生の大赦で許された少年内侍だと思い出す。そこに張妼晗が「陛下に会わせて」と直訴してくる。
許蘭苕は張妼晗付きの宮女になっていたのですね。そりゃ呪いに手を染めるわけです
西夏との攻防の苦戦の隙を狙い、遼が白溝河に駐屯し二州を要求してきたため、杜衍は火事場泥棒だと憤り、王素は民への影響を憂う。二州の割譲はあり得ないため、晏殊は漢や唐に倣い、「降嫁」で事態を解決しようと考える。
杜衍は曹丹姝の親友・杜有蘅の父、蘇舜欽(子美)の舅です。降嫁ということは誰が…
玥児の病状は、喘息だが根治が難しく養生が必要だというので、曹丹姝は「あまり焦らないで」と張妼晗をなだめる。しかし張妼晗は曹丹姝に子がいないから気持ちがわからないと、「ある者の呪い」のせいだと訴え、「徽柔が二日前に湖畔で何かを唱えていた」と言う。それを聞いた梁懐吉は、自分が見かけた少女が「徽柔」だと気付く。
廃后になった皇后とか太后を相手に「子がいないからわからない」なんて言い放ったら、張妼晗は即、自害三点セットですよね。曹丹姝は相当我慢していると思います
張妼晗は直接趙禎に訴えようとするが、曹丹姝は毅然と拒み自らが調べると言う。そこで張妼晗が徽柔に罰を与えるよう求めたため、梁懐吉は自分がその少女を湖畔で目撃したと申し出、その少女が祈っていたのは「父の病を治すため自分が10倍の苦痛を受ける」というもので、呪詛も人形もなかったと証言する。しかし張妼晗は信じようとしない。
梁懐吉は「徽柔」という名前を知らないのですね、「公主」と呼ばれているから?
苗心禾は徽柔が疑われていると知り、徽柔に直接問いただすが、懐妊中の母には父の病を秘密だと言われていたため、何も答えられずに泣いてしまう。梁懐吉が少女の姿を描いてみたところ、出来上がった絵はまさに徽柔だと確信できるものだったが、張妼晗は誰かの指図だろうと梁懐吉に手を上げる。曹丹姝は苗心禾に内密に徽柔を呼ぶことに。
梁懐吉は意外にも絵の才能があったのですね!
趙禎はまだ復調せず時々目覚める状態のため、晏殊は密かに降嫁の計画を進め、延州からの奏状は趙禎には見せないようにしていた。范仲淹は延州の統治は完璧だったが、内通の件で弾劾されており、左遷は必定だと見られていた。
降嫁に適当な王族の娘が選ばれるのは、割とあるあるですね。范仲淹はまた左遷…
苗心禾は「徽柔は呪術など知らない」と訴えるが、張妼晗は、曹丹姝から徽柔への指示をも匂わせて疑う。趙宗実は徽柔を信じるが、高滔滔は「徽柔が妹を妬むことはありえる」と噂する。坤寧殿に徽柔が呼ばれ、湖畔での出来事は父の回復を祈ったのだとわかるが、張妼晗は納得できない。
高滔滔の意見が多くの宮女たちの噂話を代弁している感じなのでしょうね
趙禎は眠りから目覚め、「徽柔の声が聞こえた気がした」と言う。梁懐吉は自分の命が徽柔に救われたことを思い出し、趙飛燕と班婕妤の話を引いて「やっていない」と言ったのが徽柔の答えだと示す。そこに趙禎から呼び出しがあり、曹丹姝は話を打ち切って徽柔を連れていく。趙禎は徽柔の傷ついた様子を夢に見たのだと言い、徽柔に理解を示す。
趙飛燕は舞姫から皇后にのし上がったので、張妼晗にはかなりダイレクトな比喩に…
延州治所。范仲淹は狄青に、延州で初めて採れた占城米の粥を食べさせる。従来の稲より三割も収穫量が多く、苗を提供した范仲淹に農家が米を持ってきてくれたのだという。そのような功績にも関わらず、范仲淹の左遷に狄青は憤る。しかし元昊との書簡や厭戦的な詩などから、陛下でなければ罪に問われていただろうと、范仲淹は狄青に国境と民を守る重責を託す。従軍を希望してきた書生の張載に、范仲淹は「中庸」を与えて諭す…
范仲淹は敵味方関係なく情に厚い人なのですね。張載は「唯物論」の創始者です
第26話「無実の罪」
苗心禾の出産で無事皇子が誕生し、宮中は喜びにあふれる。その一方で、玥児は幼くして亡くなり、張妼晗は悲しみで半狂乱に。皇子の幼名は「最興来」と名付けられ、遼も西夏も対応が功を奏し、祝い事が重なったと朝臣たちは安堵する。蘇舜欽は皇子の名前の候補を選び、もし選ばれたら清風楼で酒を奢ると豪語する。
祝、皇子誕生!でもこのタイミングだと、張妼晗の恨みを募らせるだけのような…
病み上がりの趙禎を曹丹姝がきめ細やかに世話し、二人の関係は穏やかな関係に戻りつつあった。趙禎は苗心禾の妃位昇格と最興来の加封を検討していたが、苗心禾は張妼晗の気持ちを案じ、遠慮したいと曹丹姝に相談していた。張妼晗が再び懐妊していたため、その子が産まれてから一緒に加封すればいいと曹丹姝が助言し、趙禎は納得する。
張妼晗はただでさえ不安定なところに、懐妊でまたピリピリしているのですね…
梁懐吉は見知らぬ腹痛の内侍に頼まれ、司馬光への褒美の瑠璃杯を代わりに届けることに。しかし司馬光が開けるとその瑠璃杯は破損していた。なぜかすぐにやってきた任守忠は、規定に則り処罰について司馬光に決めさせるが、司馬光は過失を許すべきだと言う。
これは嵌められましたね。梁懐吉を恨んでいる人物は一人しかいなさそうですが♪
趙禎は、最興来に贈るための刺繍をしている曹丹姝の腕前を疑い、実は侍女たちにかなり助けてもらっていることを白状させる。もし張妼晗が皇子を産んだら、趙禎は曹丹姝に教育を頼みたいと、「そなたが母で私の子は幸せだ」と趙禎は言う。
趙禎は自分の子を、自分の不幸と同じ境遇に置こうというのでしょうか?
趙禎は瑠璃杯の報告を聞き、万事慎重な梁懐吉が下賜品を割るとは思えず、しかもなぜ瑠璃杯を運ぶことになったのか疑問を抱く。任守忠はすぐに調査しようとするが、趙禎は事情を察知し止める。話を聞いた張承照は梁懐吉が嵌められのだと指摘するが、恨みを買うような心当たりは張妼晗しかいない。趙禎は張妼晗を慰め、翔鸞閣の侍女たちに「余計なことを耳に入れるな」と申し渡す。そして梁懐吉が何者かに恨みを買ったことから、福寧殿に移して趙禎の側に置くことにすると、張妼晗や賈玉蘭に釘を刺す。
司馬光でなかったら梁懐吉が死んだかもしれないのに、またこの程度で済ませる…
苗心禾は徽柔が「班婕妤についての話を聞きたい」というので、呪いの話をまだ引きずっていると考え、「憎むのをやめて何もなかったことにしよう」と言い聞かせ、もう玥児のことは話してはいけないと諭す。
徽柔は無邪気に知らないことを聞いただけで、玥児の話をしているつもりもないのかも
翌朝、梁懐吉は趙禎のもとへ連れてこられる。罰を受ける覚悟だったが、皇族の子弟の講義に連れていかれる。講師の石介は梁懐吉の犯した罪について子弟に論じさせ、趙宗実は「中身の確認を怠った梁懐吉は不敬」と非難するが、徽柔は「梁懐吉は善人だ」と庇う。
趙宗実以外の年長の少年は、あれは李瑋でしょうか? 徽柔はいい子ですよね~
張妼晗は趙禎に梁懐吉の件がばれたと心配するが、賈玉蘭は趙禎が疑っているのは自分だと慰める。今回は張妼晗の独断だったが、玥児の仇を討つなら徹底してやるのだと、夏竦との過去を語る。二人は愛しあってていたが他の女子を娶らざるを得ず、賈玉蘭は自死を試みたこともあり、今はじっと待って皇子を産むことだけを考えるのだと言い聞かせる。
やはりあのわかりやすさは張妼晗の策でしたね。賈玉蘭の策ならもう少し隠すかも
趙宗実は礼記の内容を根拠に、梁懐吉の不敬を非難し罰を与えるべきだと主張する。しかし徽柔は「礼記のせいで宗実兄上は親切な宦官を困らせる、礼記は悪書です」と必死に擁護する。趙禎は司馬光が「彩雲散りやすし」と言ったと教え、石介も「相手を許すのが仁」と説く。趙禎は梁懐吉に降格と減俸の罰を与えた上で自分のそばに置いて礼を教えると言い、石介は子弟たちに、規則には仁が欠かせないものだと言い聞かせる。
普段から石介先生は、徽柔を相手にご苦労なさっているのではないでしょうか♪
曹丹姝は講義の場での出来事を聞き、思いつめやすい性質の趙宗実が、趙禎の評価を気にしすぎて焦って失敗したと案じる。秀娘が「何もしないと宗実に冷淡だと皆に誤解される」と心配するが、曹丹姝はそれでもかまわないと考えていた。趙宗実の父も今の宗実と同様に皇子として迎えられたが、皇子(趙禎)誕生によって実家に帰された経緯があった。宗実を手元に置けば曹丹姝にとって後ろ盾になるが、曹丹姝は自分から宗実を返す提案をするつもりでおり、宗実の不安が趙禎との間の溝を深めることを心配していたのだ。
この後本当に宗実は実家に帰されていることが、27話の徽柔の台詞で語られています
趙宗実は高滔滔と凧あげをして、二人の仲はより深まっていた。自分の立場の不安定さに顔を曇らせる趙宗実に、高滔滔は「陛下にならないで」と言い出す。自分は曹丹姝や苗心禾のように良き後宮の女にはなれないし、張妼晗のように意地悪なのも嫌なのだと言う。
高滔滔は噂好きだけど、ちゃんと宗実に寄り添ういい子なのですよね~
趙禎は梁懐吉だけを側に連れ、話しかけながら散歩する。緊張する梁懐吉に燕雲十六州の経緯について語り、遼も中華の文化を学び、安寧を求めているのだと説く。それでも二州の返還を求めるのは、宋の方がはるかに豊かで歳入も多いことに不満があるからなのだ。
趙禎にとっては、梁懐吉に教えながら自分の頭を整理するひと時なのかもしれませんね
曹丹姝と苗心禾と徽柔は、吐蕃の料理法を見て興味を示していた。徽柔は他の国の公主なら手掴みでもいいし馬や象に乗れるのにと不満を漏らすが、他の国に嫁ぐのは嫌だという。
一方遼との交渉を行っていた富弼は、先方が降嫁の相手に徽柔を希望していると報告する。遼の梁王は10歳足らずで、皇帝の長男と長女で釣り合いはとれるが、拒むのは遼を小国と侮っているためかという遼の言い分に反論できず、趙禎は徽柔を手放したくない。
もし玥児が生きていたら、趙禎は玥児を代わりに出せたのでしょうか?無理ですよね
曹丹姝は、苗心禾が質素な装いながらも、花鈿や香りがいつもと違うことに気付く。それは董秋和という尚服局の典飾のおかげで、入宮して半年で苗心禾の髪結いを任された実力の持ち主だという。気になった曹丹姝は、董秋和に髪と冠、化粧を任せてみることに…
北宋のカリスマヘアメイクアーティスト、現る?
第27話「未練が生んだ悲劇」
趙禎は徽柔の降嫁で思い悩み、坤寧殿に向かうことに。その頃坤寧殿では、董秋和の選んだ冠が普段はつけないような派手なものだったことに曹丹姝は違和感を覚え、董秋和が張茂則の紹介で入宮したと知り、尚服局に帰り先輩から学ぶように命じる。そこに急に訪れた趙禎は、めかしこんだ曹丹姝と苗心禾に驚いて見とれ、上機嫌で昼餉を共にすることに。
張茂則が曹丹姝に趙禎の目を向けさせるために差し向けた仕事人、だったのでしょうか
徽柔は梁懐吉が軽い罰しか受けなかったと聞いて安堵し、「班婕妤と趙飛燕の故事を教えて」とねだる。苗心禾や曹丹姝に聞いてもごまかされ、趙禎にも「魏国大長公主の功績は?」と逆質問でかわされるのだという。そこで梁懐吉も大長公主の話にそらして逃げ切る。徽柔の笑い声を聞いた趙禎は「あのようにずっと笑っていて欲しい」と、生涯徽柔を愛してくれる夫を探そうと考え、趙禎は富弼に、遼王へ降嫁の断りを伝えるよう命じる。
徽柔の子役天才的ですよね!あんなにかわいいとそりゃ手放したくないという説得力が
趙禎は呂夷簡と晏殊に「三冗(冗=余分)」冗官、冗兵、冗僧の実態を調べようとしたところ、役所はそれぞれの怠慢を非難しあうばかりだったと嘆く。晏殊は余剰人員の削減に理解を示すが、しかし呂夷簡は人員増加には理由があると、祖法の改正には反対する。
呂夷簡がずっと拱手しているのかと思ったら杖でした。彼も年取りましたね~
張妼晗は趙禎が徽柔を遼へ嫁がせず、玥児を呪った件も調べずに贈り物で機嫌を取ることに不満を見せる。実は夏竦の家では「夫が賂を受け取り、側女を囲っていた」と、夫人が触れ回り官府に訴状を送ったことで騒ぎになったのだという。賈玉蘭はそのことが気になるが表には出さず、周囲を取り込むための贈答品の話にそらす。張妼晗はかつて自分を追い出した伯父を許せずにいたが、賈玉蘭は「親戚は力になる」と取り込むように諭す。
夏竦はえらいことになっていますが、その側女は賈玉蘭とは別の女性なのですよね?
趙禎は晏殊に、呂夷簡の言い分に理解を示しつつも、冗官、冗兵の実態は限界を超えているとして、改革を行う決意を示す。しかしそれを行う官には徳がなければいけないとして、候補者として范仲淹の他にはいないと考え、晏殊も賛成する。富弼の遼との交渉も順調に進んでおり、来年西境が安定すれば三冗の問題に専念できると考える。遼のように中原の教えが周囲の民族を安寧へと導き、万世安寧の時が来るのを趙禎は望んでいた。
趙禎の遼の認識は、結構舐めてるというか中原の驕りを感じるのですが、どうでしょう
趙禎は、梁懐吉に花鳥画を皇后に選ばせるよう命じて席を外させ、晏殊と二人きりになったところで「夏竦夫人はどうなっているのだ」と尋ねる。晏殊は「賂の証拠はなく、気性の激しい夫人が怒りをぶつけたのでしょう」と推測する。
誰が趙禎の耳に入れたのでしょう、皇帝周辺の宮女たちも結構口さがないのですね
張茂則は「安寿公主(玥児)の死後、僧侶への褒賞が宮中の規定を超えている」と曹丹姝に相談するが、曹丹姝は父としての趙禎の思いを汲み取る。張茂則の協力に感謝しつつ、曹丹姝は董秋和の抜擢に気付いたことを指摘し「私が心から望むものは、私たちが策を講じても手に入らない」と言う。それでも張茂則は二人に全力で仕えるのみだと言う…
人の心は策略では動きませんものね。それでも張茂則の思いがかなう日が来ますように
趙禎は張妼晗のもとに連絡なく訪れる。張妼晗は三日おきの訪問じゃ足りないと甘えるものの、趙禎は身重の張妼晗の体をいたわる。玥児のことでまだ立ち直れないでいる様子の張妼晗に、趙禎は「健康なら男女どちらでもいい」と言う。
ウンウンってうなずいていましたけど、内心「絶対皇子」ってメラメラですよね
梁懐吉が持ってきた絵を見た曹丹姝は、梁懐吉が選んだ崔白の絵が入っていることに気付き、どこが気に入ったのか尋ねる。白鷺は飛ぶ時に首を縮めて飛ぶが、他の画家が描く絵では鶴のように伸びて描かれており、崔白の観察力が優れているからだと梁懐吉は答える。曹丹姝は梁懐吉の描いた徽柔の絵を思い出し、その観察力には天賦の才があると誉める。
彼の観察力のおかげで徽柔の命が救われたのですから、大事な才能ですよね
端午節で、宮中では節句の準備が行われていた。そんな中、梁懐吉が徽柔の絵を崔先生に見せて、直す点を託かってくる。徽柔を最高の絵師に習わせるのに梁懐吉が使いを申し付けられたため、苗心禾はお礼にと梁懐吉に衣と履物を仕立てさせる。徽柔は梁懐吉に「なぜ父上は欧陽修の詞を暗記しろと言うの?」と言う。例年贈られてきた玩具や砂糖漬けではなく、書写と暗唱を命じられたため、代わりの書写をねだられた梁懐吉は逆らえない。
徽柔のあの瞳にお願いされちゃったら困りますよね♪ 引き受けても罰になりそうです
夏竦の件を「朝廷の面汚し」と憤った蔡襄らが趙禎に謁見を求め、それが許蘭苕によって賈玉蘭に伝えられる。賈玉蘭は教坊の宮女だった蕙児を夏竦に託したが、それを側女にしたため夫人が怒って騒動になり、賈玉蘭は夏竦の自業自得だと苛立ちつつ、許蘭苕が何か企んでいるのではないかと考え、それも許せないと思う。
蕙児はかつて許蘭苕が春画を仕込ませた子ですが、夏竦の件は彼女のせいだったとは!
蔡襄の長い諫言を趙禎はうんざりしながら聞いていたが、蔡襄が「美髯公」と呼ばれていることを尋ねて話を打ち切ろうとしてさらに話を引き延ばされた、と趙禎は徽柔に笑い話として語る。髪梳き担当の李司飾が諫言の内容に興味を示し、宮女たちがふざけて上奏書を徽柔に読ませようとする。徽柔に読めない文字を聞かれた趙禎は「役立たずの女官は宮中から追放せよという意味だ」と答えて暗に釘を刺し、宮女たちは静まり返る。しかし李司飾は気づかず高官たちの噂と悪口を続け、「暇を出すなら私を一番に」と軽口を叩く。趙禎は諫官の主張が的を射ているとして、女官の名簿の提出を命じる…
口は禍の元ですね。多分夏竦の件も、こんな風に趙禎の耳に入ったのでしょうか
25~27話の感想
26話で徽柔が梁懐吉を庇っていた場面で、「さすが
甕割りの司馬光
」という台詞が出てきていましたが、司馬光が幼い時に、甕に落ちた友人を救出するため石を投げて甕を割った、という「司馬温公の瓶割り」という逸話はかなり有名で、日本でも日光東照宮の陽明門を始め、祭りの山車の彫刻やからくり人形のモチーフとして使われています。
25話の終わりに范仲淹が張載に「中庸」を渡した場面もそうですが、そこかしこに北宋の逸話を盛り込むことで、当時の空気をリアルに演出しているように感じられます。
今回は後宮問題が多めで、張妼晗の怨念が暴走した上に、政の方でも三面記事的な夏竦の浮気問題が大騒ぎでした。やっと生まれた我が子が虚弱で、夭逝することになってしまった張妼晗の気持ちも痛々しくはありますが、それを徽柔や梁懐吉のような幼い子たちに恨みをぶつけるのは間違っていますよね。だからこそ趙禎の采配が大事なのですが、曹丹姝の気配りの上に胡坐をかくような状況には、苛立ちを感じずにはいられません。
あと、苗心禾が徽柔に絵を習わせた件で「陛下は徽柔を甘やかしすぎよね~」と言っていましたが、あれは実際、徽柔の方がおまけでついでですよね?曹丹姝が梁懐吉に絵を学ぶ機会を作るため、崔白に使いに出る口実を作ったのだと思います。徽柔の命を救ったというのはそれほど重い恩だったわけですよね。しかし徽柔はかわいいですね~。梁懐吉に甘えるところなんて、何でも許してあげたくなっちゃうかわいさですね。今後大きくなっていくのがもったいなく思います♪