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クルミットです♪
玥児呪詛疑惑から徽柔の潔白を証明したことで、梁懐吉は趙禎の信頼を得て側近に取り立てられます。苗心禾に皇子が産まれて後宮の力関係が変化する中、妻に訴えられた夏竦の噂が席巻し、思い上がって失言した髪結いの李司飾を、趙禎は追放する決定を下します。
この髪結いの後任をめぐって後宮では競争が巻き起こり、思わぬ方向に話が波及していきます。宮中に蠢く人間模様が、これからますます大きなうねりとなっていきそうですよ！
【孤城閉-こじょうへい】(ネタバレあり)
第２８話「意外な対抗心」
趙禎が張妼晗の伯父を昇格させ、曾祖父、祖父、父の爵位も追贈し、嫌っている伯母に媚びられた張妼晗は痛快に感じる。賈玉蘭はすり寄る親戚を抱き込んで利用するよう促す。賈玉蘭の助言で玥児のことを愚痴らないようにしたら、趙禎の態度は変わったものの、張妼晗のわがままをむしろ好んでいるという。賈玉蘭は力を持つよう張妼晗を誘導してく。
張妼晗の我儘が悪いというより、それを好んで許す趙禎に問題がありますよね～
曹丹姝は端午節の宴を始めようとするが、趙禎は宴の前に司宮令に名簿を持ってこさせ、李司飾以下３０名の追放を命じる。開宴が遅れたことで、招かれていた趙宗実の生母は魏国大長公主に女官削減の件で「なぜその者たちが皇宮を出るまで開宴を遅らせたのか」と尋ねる。長公主は女官の妄言は大罪であり、妃嬪に警告するためだと語る。
端午節の服装が興味深いですね。久々に八大王の姿がありました♪
李司飾は追放が信じられず、戻って陛下に言い訳させてくれと訴えるが、任守忠は冷たくあしらう。「李司飾は陛下に気に入られ、自分が特別な存在と思いあがった結果、己の首を絞めた」と、任守忠は張茂則への嫌味で戒めるが、張茂則は「陛下は限度を超えた者には誰であろうと手心は加えない」と答える。そしてようやく端午節の宴が開宴となる。
先帝、太后、趙禎と仕えてきた任守忠の言葉は戒めとして重みがあるのですよね
李司飾の追放は世間に趙禎の本気度を示すこととなり、余裕を見せていた夏竦もその動きを聞いて内心動揺するが、蕙児の歌で端午節を祝おうと、柳園の石亭に宴の準備をさせる。
夏竦は、これまでは趙禎の対応を舐めていたということでしょうか
張妼晗は「今後誰が陛下の髪結いを？」と言い出し、自分が推薦する許静奴を売り込んだため、苗心禾も董秋和を推薦する。曹丹姝は以前趙禎が見とれた時の髪結いだと思い出させ、二人のどちらにするかの決定は趙禎に預け、二か月かけて競わせ、七夕に決定することに。
自分の思うように事が運ばず、張妼晗は賈玉蘭に泣きつく。賈玉蘭は「それは陛下が張妼晗を愛しているから」となだめ、考え無しに腹心を趙禎の側に送り込もうとしたからだが、張妼晗の勝利を信じていると言い聞かせる。
バッチバチに火花が散っていますね♪ 張妼晗が登場してから後宮は戦場になりました
苗心禾は張妼晗と争ったことを曹丹姝に謝罪する。いつもは人と争わない苗心禾だが、張妼晗に見下され、徽柔を標的にされ我慢ならなかったのだ。趙禎からの寵愛を諦めても、子供たちの無事な成長を全身全霊かけて守るため、趙禎の側に張妼晗の腹心を置くべきではないと訴えるが、曹丹姝は「誰が何を言っても、陛下は徽柔を愛さなくなることなどない」と慰める。それでも苗心禾は、曹丹姝がいながらなぜ張妼晗が寵愛されるのか理解できない。
なぜ曹丹姝でなく張妼晗が寵愛されるのかは、趙禎本人にしかわからない謎ですね…
趙禎は梁懐吉に、１００の上奏書のうち実行が可能な改革案は２～３部だと言い、女官たちを追放したのは万物には掟があるからだと語る。専門分野に精通した者たちの上に諫官の制約を設ければ、背任も怠慢も発生せず、天下の民の注視を受けていることを示すことができるのだと。趙禎は梁懐吉を将来最興来に仕えさせ、友として補助してほしいと考えていた。
本当に、趙禎は皇帝としては有能なのですよね。パラメータが政に全振り…
夏竦は笛を吹き、蕙児は琵琶を奏でて「鷓鴣天」を歌うが、夏竦はその歌は自分と賈玉蘭の別れで、正妻を娶った日に彼女を思って書いたものだという。蕙児が賈玉蘭の姪ではないと知っていたものの、その姿に昔の賈玉蘭を重ねていたのだ。夏竦と蕙児は二人だけの宴を続けていたが、そこに夏竦の夫人が怒鳴りこむ。翌日謁見した夏竦は顔に引っかき傷を作って謝罪し、趙禎にたしなめられる。世間では夏竦の話題でもちきりになっているのだという。
くたびれた中年男の悲哀を感じますね…
曹丹姝と苗心禾は共に夜を語り合って過ごすことに。苗心禾はこのところは趙禎より曹丹姝に親しみを感じていると打ち明ける。曹丹姝は「私は陛下を信じている」と語り、これから儀鳳閣と翔鸞閣が真っ向勝負になることを覚悟しつつも、後宮の規則を決して破ることがないよう苗心禾に言い聞かせ、互いの友情を確かめ合う。
二人の強い絆を感じさせるシスターフッドが美しいですね
苗心禾のもとへ婕妤となった兪氏が訪れ、髪結いには、勝てないことを承知で顧采児を推すものの、張妼晗の腹心だけはお断りだと言い、董秋和の選ぶ髪飾りが地味なのではないかと心配する。苗心禾も高価な宝飾品の使用を考えており、翔鸞閣に負けまいとする…
兪氏はかつて苗心禾と一緒に昇格が検討された側室です。張妼晗は嫌われていますね～
第２９話「幼き公主の提案」
張妼晗は、落ち込む賈玉蘭を慰める。蕙児が自分に似ているから、賈玉蘭はわざと夏家に送り込んで夫人の嫉妬をかきたてるつもりが、寵愛は予想外だったのだ。趙禎から罰せられないよう夏竦を誉めようかと張妼晗が提案していたところ、趙禎が翔鸞閣に現れる。
賈玉蘭の浅知恵が自分の首を絞めたのですね。これもまた中年女の悲哀を感じます
苗心禾は董秋和に髪飾りにする宝石を相談するが、高額な宝石の購入を止められる。宮中のものはすぐに市井で競って求められ、値段が跳ね上がるのと聞き、苗心禾は対抗心で我を忘れていたことに気付く。張妼晗に注目を奪われても気をもむことはなく、あくまでも選ばれるのは「陛下の髪結い」だという董秋和の意見に苗心禾と兪氏は感心する。
董秋和の話が、かつて太后が趙禎をたしなめていた言葉を思い起こさせます
張妼晗は、夏竦の件で元許婚の賈玉蘭を責めないでと趙禎に訴えるが逆に苛立たせる。夏竦に婚姻を与えたのは先帝で、夏竦に父親の跡を継がせるための婚姻だったのだ。夏竦は趙禎に「仲を裂かれたことを公にするため、わざと正妻を怒らせ、離縁しようと考えた」と打ち明けたが、正妻は離縁を受け入れない。趙禎は離縁の詔を出すものの、夏竦と賈玉蘭を娶せることはできないと言い、今後張妼晗を唆すなと釘を刺す。
皇帝から「お前のことが嫌いだ」って言われて無事でいることが奇跡なのかも
趙禎は梁懐吉に曹丹姝を描いた絵を見せるが、それは董秋和が選んだ冠をかぶって趙禎が見とれた時の姿だった。趙禎は梁懐吉に曹丹姝のことが好きか尋ねるが、「わからないが尊敬している」と答える。「尊敬、それが最もふさわしいな」と趙禎はつぶやく。
もう一枚出してきた絵は、趙禎自身の自画像でしょうか？
徽柔の乳母・韓氏は、曹丹姝の推薦で徽柔の２歳年上の少女を遊び相手にと儀鳳閣に連れてくる。徽柔は名前を付けるようにと促され、机上の食べ物から「辣脚子」と漬物の名前を付ける。それではかわいそうだと付け直しを勧められ、梁懐吉が嘉慶子（スモモの砂糖漬け）を勧めたことから、「嘉慶子」と名付けられる。徽柔は遊び相手の少女たちに食べ物や植物の名前をつけていた。そして徽柔は嘉慶子に梁懐吉を「一番好きな友達」と紹介する。
こういう遊び相手が繯児のように、婚家まで連れ添っていく侍女になっていくのですね
趙禎は張茂則に、夏竦と賈玉蘭の話を知っていたかと尋ねる。一部では有名だったが、先帝の与えた婚姻が発端のため、趙禎には伏せられていたのだった。張茂則は皇城司の秘密や情報のどれを趙禎に報告するか判断を誤ることもある、と言ったため、趙禎は腹を立てる。
これは、張茂則はやってしまいましたね…
梁懐吉は崔白の指導を受けて、徽柔に絵の手ほどきをしていた。自分を凡才だと評価する梁懐吉に、徽柔は「あなたが凡才なら、私が人を見る目のない愚か者になって不敬」と言う。二人きりの時には跪礼を廃そうとするが、徽柔が自分を宦官と意識していないことに痛みを感じつつ「自分は結婚も科挙もできない」と説明する。
幼い徽柔に「宦官とは何ぞや」をまだ説明する人がいなかったということでしょうか
苗心禾は梁懐吉に、董秋和に結ってもらった「冠の要らない髷」の感想を求める。他の妃たちは冠で美を競い合っており、目立たないのではないかと心配していたのだ。梁懐吉は「陛下が求めているのは髪を結う腕で、冠を作る腕前ではない」と答え、求められるのは髪を結うきめ細かさや按摩の腕で、薄化粧にしているのも按摩の効果を見せるためだと説明する。
梁懐吉の説明が的確で、これはますます信頼されますね！
趙禎は張茂則が自分に職務上の秘密を作ったことに怒り、今後は皇城司の職務を張茂則より年長で等級が上の楊懐敏にも割り振って張茂則だけに委ねず、任守忠を通し、直接張茂則に申し付けることはしないと言い渡し、張茂則は主の信を失ったことに愕然とする。
任守忠が張茂則に言った嫌味が、まさに的中してしまったことに…
七夕節。徽柔は趙禎の馬車に同乗し、初めての外出で目にする物たちに夢中だが、趙禎はそんな様子に徽柔のいつか嫁ぐ日を思う。徽柔は梁懐吉が言っていた「内侍は科挙を受けることも大臣になることもできない」という理由を趙禎に尋ねる。「大昔に決まって続いてきたことは変えにくい」との答えを聞いても、徽柔は皇帝なら変えられるのではと納得できない。
内侍は後宮に接触するので、特別な情報を持つ立場だから、ですかね～
髪結い選抜が行われ、趙禎は顧采児作の兪氏の冠を「宝石を使っていないのに豪奢に見える」と誉める。次に苗心禾の髷の出来や血色の良さに目を留め「六郎兄さんと呼んでいた頃に戻ったようだ」と褒め称える。徽柔に理由を聞かれた曹丹姝は「一緒に育ったが、礼節を守る必要ができたから」と答える。董秋和が延州の生まれだと聞いた趙禎は、董秋和が張茂則の伝手で宮中に入ったと知り、曹丹姝が董秋和を送り込んできたのかと思い至る。
このタイミングで、張茂則伝手での入宮発覚は不利になってしまいそうですね！
許蘭苕は一人で荒仕事をしていて楊懐敏に声を掛けられる。皇后をしのぐ寵姫の張妼晗を恐れる許蘭苕に、楊懐敏は「あれはただの愚物」と言い放ち、たとえ皇子が産まれても立場が変わるとは思えず、呪いの策略など許蘭苕の方が上だと絶賛する…
楊懐敏と許蘭苕の小者コンビが後宮で力を持つ日は来るのでしょうか…
第３０話「賢女の目的」
張妼晗は豪奢な冠をかぶり、曹丹姝と同じ赤い衣装を着て現れる。趙禎は「（冠が）真っ白で不吉だ、禁忌を知らぬのか」と目を逸らす。張妼晗は涙ぐんで冠を外してこようとするが、趙禎は衣も着替えるよう命じ「その色はそなたに似合わない」と言い放つ。
赤は曹丹姝の色で、他の人はかぶり禁止だったのですね。それにあえて挑むとは…
趙禎が選んだ髪結いは、兪氏推薦の顧采児だった。趙禎はそっと曹丹姝の表情を伺うが、何も変わらないことを不思議に思う。趙禎は徽柔から、苗心禾が曹丹姝へ董秋和を勧めたが断られたと聞いて誤解に気付き「皇后は董秋和が賢いからこそ手放したのだ」と徽柔に説明し、あらためて曹丹姝の配慮を感じる。
張茂則と曹丹姝への勝手な不信感が、髪結いと妃たちの努力を完全に無視した感ですね
夜になってもまだ怒りが収まらない張妼晗に、賈玉蘭は「問題は皇后と同じ色を着たこと」と指摘するが、張妼晗は「私への愛がどれほどか確かめたかった」と言い張り、陛下の一番になりたいという。賈玉蘭は「愛は皇室の掟や地位には勝てない」となだめ、しかし「愛されることでより高い地位を得られるのだと説く。
張妼晗の求める愛を形にしたら皇后にするしかないので、それは無理ですよね～
延州治所。狄青は西夏との穀物の取引をした兵と民に、苦悩しつつ民には杖刑、兵士は死ぬまで打って亡骸を晒せと命じる。狄青は趙禎に「このままでは西夏の３割が冬を越せず、蜂起を仕向けている」と報告を送る。趙禎はそれに「甚好（素晴らしい）」との評価をつける。
西夏との禁輸は実情に合ってないのかもしれないですね
最近任守忠が張茂則に雑事をいいつけるため、しばらく張茂則は延州に使いに出されていた。その間のことを鐐子に聞くと、張妼晗は公主を出産し、趙禎は七夕の日以降は翔鸞閣で過ごしているという。鐐子は皇子が産まれていたら曹丹姝の廃后の可能性を失言するが、張茂則は「皇子を産んでも張氏は皇后にはなれぬ」と言い切る。
張妼晗が皇后になったら、後宮はとてつもなく荒れそう…
元昊は攻撃の裏で和睦を求める書簡を送るという動きを見せ、趙禎を悩ませ、応戦に備える準備を進めていた。塩の高騰が進み、富弼は和睦を訴える朝臣を「贅沢に慣れたことの弊害」と皮肉り、皮肉られた側の夏竦は「貿易税の税収を失うことは国家の損失」と訴える。
戦争と経済制裁と物価の高騰の連鎖は、いつの時代も変わらない問題なのですね
董秋和が持ってきた手製の造花に曹丹姝は感心する。董秋和の実家は薬材や香料を取り扱う店だったが、家伝の方法は西域の材料が不可欠のため作れなくなったため、董秋和は宮中の花や化粧品を使って試行錯誤したのだという。そこで曹丹姝は妃嬪たちの衣に焚く香料玫瑰露が値上がりしているため、代用品を試作させることに。董秋和は曹丹姝に「宮中へ入った目的」を問われ、延州へ行って将軍に謁見し、高齢の祖父に代わり軍医として従軍したいのだと説明する。それを聞いて、曹丹姝は「張茂則が気に入るわけね」と思う。
董秋和の優秀さは、家業と祖父の両方の知識に裏打ちされたものだったのでしょうか
趙禎は西夏の対応に結論を出さないままそれぞれに指示を出し、晏殊と富弼を残す。晏殊が調べてきたところによると、過去の王朝に比べて宋の官僚の人数は格段に多いという。趙禎が商業を振興したため税収は増えたが余裕はなく、富弼は「無駄な役人が多く、それが腐敗や不正を招くようになっている」と説く。趙禎は登用の制度を改めるべきだと決意を固めるが、富弼は「主管を先に決めるべき」と助言する。
こういう時は、大抵范仲淹の出番になるような予感がします♪
欧陽修の妻・薛幼渓は友人の杜有蘅（蘇舜欽の妻）からの文で、趙禎が誰か才子が帰京することを匂わせていたが、欧陽修が都に復職できたと喜ぶ。しかし欧陽修は、韓琦と范仲淹が帰京できる日が来ればと元気がない。一方、韓琦は梁元生に別れを告げ、大敗の罪を負うためひとり開封へ向かおうとしていた。任福将軍が命を聞かなかったことが大敗の原因だったが、韓琦は自分が敵を侮っていたことが敗北を招いたと考えていた。
韓琦の帰京は帰京でも、これは欧陽修の望んだものとはかなり違いますね
晏殊は元旦の大朝会に上京してきた范仲淹を出迎え、呂夷簡が喘息で二月前に床に伏したままでもう長くはないと知らせ、かつて范仲淹との論戦を思い返し語っていたのだという。范仲淹は晏殊と共に呂夷簡の見舞いに赴くと、「話したいことがある」と、これまで反対してきた祖法の改革を范仲淹に委ねようと思いを語る。
呂夷簡も内心では改革の人だったのですね。両雄の最後の和解は胸が熱いです
董秋和は香料の調合を行っていたが、その姿を絵師の崔白が目を留めて描いた絵が評判となり、徽柔と曹丹姝が見ることに。徽柔は描かれている女性は董秋和だが何かが違うと感じ、曹丹姝は「この秋和は私たちに仕えている時の姿ではない」と教える。その絵から、曹丹姝は国産の材料で香を競い合うことを思いつく。そこに散歩の途中で立ち寄った趙禎の訪れが告げられ、ようやくの訪問に宮女たちは沸き立ち、徽柔は父に隠れて驚かそうと考える。
徽柔が成長してしまった～！ちび徽柔が見られなくなるのは寂しいですね！
趙禎は崔白の絵の董秋和に目を留め、気に入っていたなら髪結いに抜擢すればよかったのにと言うが、曹丹姝はあの時の董秋和はまだ若かったと答え、現在は昇格を考えているのだという。趙禎は半年ぶりの訪問だったが、趙禎は曹丹姝が張妼晗に馬車を貸したことを感謝する。曹丹姝は腹に据えかね、趙禎が張妼晗を「掟よりも特別」に扱っていることを非難し冷たい態度をとってしまう。趙禎は思わず機嫌を取ろうとして「そなたに任せていれば安心だ。朕がいなくても皆に敬服され賞賛される皇后だ」と言う。
我々は、趙禎が最大の地雷を踏みぬいた瞬間を目撃してしまいました♪
２８～３０話の感想
前回の終わりから時期的に端午節から七夕までが描かれていましたが、端午節の宮中習俗が丁寧に再現されていて興味深かったです。妃嬪だけでなく宮女たちも冠をかぶり、特徴的なメイクをして、前回の終わりの方では苗心禾が粽を手作りするなど、宮中絵巻を見るようでした。そんな美しさの中に、女たちの戦いが強烈に描かれていましたね♪
髪結い決定戦までの駆け引きや、決戦当日のそれぞれの意匠の凝らし方などが、それぞれの妃の性格が出ていて面白かったです。兪氏は趙禎の意図を汲み取りつつも、これを機会にちょっぴり目立ちたい気持ちが出ていて、苗心禾は梁懐吉を通して趙禎の意図を正しく受け取っていて控えめながらも、もし張茂則の件がなかったら満点の出来だったと思います。
それに比べて張妼晗は…もうひたすら自分♪ 趙禎に愛されている自分アピール、趙禎にもっと自分を愛してアピール、自分自分のオンパレードでした。趙禎は白い冠を理由にしていましたが、本当は赤い衣装の方が主原因ですよね。
そこでもっと重い罰を下して冷宮送りにでもすればいいものを、寵愛はそのままで甘やかすのが、周囲には悩ましい事態になっているのだと思います。
だって張妼晗にはあれだけ甘々なのに、張茂則はたった一度で遠ざけるのは酷いですよね。任守忠が「自分が特別な存在と思いあがった結果、己の首を絞めた」と言っていたのが、まさにわが身に降ってきた状況ですが、張茂則は職務に忠実なだけだったのでは。
趙禎が張茂則と曹丹姝に対して感じているしこりのようなものが、意地となって張妼晗への甘やかしにつながっているように見えて、早くすっきりと分かり合える日が来ればいいのにと思ってしまいます。もうあの夫婦のこじれは、解決には遅すぎるのでしょうか。