『ブギウギ』スズ子のモデル・笠置シヅ子のプロフィール＆略歴！年下の大学生との恋が波瀾万丈！
連続テレビ小説・朝ドラ【ブギウギ】のヒロイン・スズ子(趣里)のモデルは歌手・女優の笠置シヅ子（かさぎ・しづこ）さんです。
今回は、激動の時代をパワフルに駆け抜けて、戦後には「ブギの女王」と呼ばれてスターになった笠置シヅ子さんのプロフィール・略歴などを紹介します！
『ブギウギ』スズ子のモデル｜笠置シヅ子のプロフィール
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■笠置シヅ子さんプロフィール
| 氏名（ふりがな） | 笠置シヅ子（かさぎ シヅこ） |
| 本名 | 亀井静子（かめい しずこ） |
| 別名義 | 三笠静子、笠置シズ子 |
| 生年月日 | 1914年（大正3年）8月25日 |
| 没年月日 | 1985年（昭和60年）3月30日 |
| 生まれ | 香川県大川郡相生村（現：東かがわ市） |
| 出身(育ち) | 大阪府 |
| 歌手業・代表曲 | 「東京ブギウギ」「ジャングル・ブギー」「ホームラン・ブギ」「大阪ブギウギ」「名古屋ブギー」「セコハン娘」「私の猛獣狩」「ヘイヘイ・ブギー」「買物ブギー」他 |
| 紅白歌合戦 | 出場4回 |
| 女優業・代表作 | 黒澤明監督の『酔いどれ天使』、『銀座カンカン娘』 |
『ブギウギ』スズ子のモデル｜笠置シヅ子の略歴
笠置シヅ子さんの略歴を紹介します。
※注：芸名が何回か変わりますが記事内の呼び名は笠置シズ子で統一します。
笠置シヅ子さんの幼少期
笠置シヅ子（本名：亀井静子）は1914年（大正3年）、香川県に生まれました。
偶然、出産のために帰省していた大阪市福島（ふくしま）区の米屋（のちに銭湯を開業）の妻・亀井うめ（花田ツヤのモデル／ツヤ 演-）がシヅ子を引き取ります。大阪市へ連れ帰って養女としました。
芸事が好きな養父・音吉(おときち)(花田梅吉のモデル／梅吉 演 -柳葉敏郎)と養母・うめに育てられ、歌って踊るのが大好きな少女に育ちます。
笠置シヅ子さんの青年期
1927年(昭和2年)、大阪松竹楽劇部(現在の「OSK日本歌劇団」)に入ります。
入団から4ヶ月後、1927年(昭和2年)8月、三笠静子(みかさ・しずこ)の芸名で舞台デビュー。
当初は舞踏専科だったものの、体が小さかったこともあり声楽科へ。
1933年(昭和8年)、劇団員の待遇改善を求めた労働争議（通称：桃色争議）にも参加。
会社と和解し、翌年、「恋のステップ」で歌手デビュー。
その後、人気を高めていき、芸名を笠置シズ子と改め、幹部団員として活躍。
笠置シヅ子さんと戦時中
1938年(昭和13年)、男女混成の松竹歌劇団（SGD）のスカウトを受けて上京。
そこで作曲家・服部良一(羽鳥善一のモデル／善一 演- )と出会います。
良一からスウィング歌手として厳しいレッスンを受けていきます。
1939年(昭和14年)、シヅ子と良一が初めて組んだ楽曲「ラッパと娘」を発表。
人気を得たシヅ子は、スウィングの女王と呼ばれました。
しかし戦争が激化したため、松竹歌劇団（SGD）は資金難で解散。
当局の指導が厳しい中、シヅ子は地方巡業をしていく日々。
そんな中、吉本興業の御曹司で早稲田大学の学生・吉本頴右(よしもと えいすけ)(19歳)(村山興業の御曹司・村山愛助のモデル／村山愛助：演 – )と出会い、恋に落ちる。
しかし2人の恋は吉本興業の社長・吉本せい(村山興業の社長・村山トミのモデル／村山トミ：演 – 小雪)に反対されます。
1945年(昭和20年)5月、空襲でシヅ子と頴右のお互いの東京の家が焼失し、住む場所を失ってしまいます。そこで、吉本興業東京支社長だった吉本せいの弟・林弘高(ドラマの東京支社長は坂口／演：黒田有)が、自宅横のフランス人宅を借り上げ、初めて2人一緒に住むことがかないます。
1945年(昭和20年)8月、戦争が終結。日本は無条件降伏しました。
笠置シヅ子さんと戦後(1)│年下の大学生との恋
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時代は戦後へ…。
1946年(昭和21年)、シヅ子は吉本頴右との間に子供を身ごもります。しかし頴右は結核を患っていました。
1947年(昭和22年)1月、頴右は兵庫県の母親の実家で療養することに。東京駅で別れたのが、シヅ子が頴右を見た最後となります。
その2週間後、妊娠5カ月ながらシヅ子は日劇の舞台に立っています。お腹をスカートとショールでカモフラージュし、“引退公演”だからと、やりとげました。
同年6月。頴右は兵庫県で療養中に他界。23歳の若さでした。
産院で頴右の訃報を聞いたシヅ子は、当時の日記にこう記しています↓
全身がぶるぶるとふるえ、お腹の子までも息が止まるのかと思うばかりだった。（中略）穎右がラッパを吹いて、その音色に合わせて自分が歌っている夢をみた。
その13日後、シヅ子は産気づき、長女・エイ子を出産。最愛の人の訃報を聞いたショックの中、32歳の初産に臨みました。シヅ子を勇気づけてくれたのが、唯一東京に残していった穎右の浴衣と丹前。シヅ子はそれを産院の部屋の壁にずっとつるしていました。
悲嘆に暮れるシヅ子でしたが、再び服部良一とタッグを組み、戦後の暗い日本を明るく照らしていきます。今でいうシングルマザーとして子供を育てながら…。
笠置シヅ子さんと戦後(2)│ブギの女王
■笠置シヅ子の歌手・女優としての活躍↓
- 1947年(昭和22年)に発売した「東京ブギウギ」（作詞：鈴木勝、作曲：服部良一）が大ヒット。“ブギの女王”と呼ばれた。
- 1948年(昭和23年)公開の黒澤明の映画「醉いどれ天使」でキャバレーの歌手として出演し歌声も披露。
- 1949年(昭和24年)公開の「銀座カンカン娘」で高峰秀子と共演。（主演作と紹介される場合も）
- 1952年(昭和27年)：第2回紅白歌合戦に出場。曲目は「買物ブギー」（作詞・作曲：服部良一／作詞は良一の別名義の村雨まさを名義）。
- 1953年(昭和28年)1月：第3回紅白歌合戦に出場。曲目は「ホームラン・ブギ」（作詞・サトウハチロー、作曲・服部良一）。
- 1953年(昭和28年)大晦日：第4回紅白歌合戦に出場。曲目は「東京ブギウギ」。
- 1956年(昭和31年)大晦日：第7回紅白歌合戦に出場。曲目は「ヘイ・ヘイ・ブギ」（作詞：藤浦洸、作曲：服部良一）。
笠置シヅ子さんの晩年
- 1955年(昭和30年)に録音、翌1956年(昭和31年)1月に発売した「たよりにしてまっせ」（作詞:吉田みなを・村雨まさを,作曲:服部良一）が最後の曲。
- 1957年(昭和32年)、「自分が最も輝いた時代をそのままに残したい。それを自分の手で汚すことはできない」という理由で、歌手活動を引退宣言。
- 以降、芸名を笠置シヅ子と改めて晩年まで芝居やテレビドラマなどで女優業で活躍。
- 1967年(昭和42年)からはTBSテレビの人気番組「家族そろって歌合戦」の審査員を務めました。
- 1971年(昭和46年)からはカネヨ石鹸の台所用クレンザー「カネヨン」CMに出演し親しまれました。
- 1985年(昭和60年)3月30日、70歳で死去。
まとめ
朝ドラ【ブギウギ】ヒロインの福来スズ子／本名：花田鈴子（演：趣里）の実在モデルである笠置シヅ子さんについて、プロフィールや略歴などを紹介してきました。
作曲家・服部良一との出会い、年下の大学生との恋、病死、孤独な時の出産…。その後、スターに…。戦中、戦後を生き抜いただけではなく、波瀾万丈の生涯です。
ドラマでは人々を勇気づけた華やかで明るい舞台シーンのときも、その舞台裏の苦しみも描かれていくことでしょう。
覚悟しつつ、楽しみたいと思います♪